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発がん性の受容体チロシンキナーゼによって活性化されるAkt-RSK-S6キナーゼシグナル伝達ネットワーク

Akt-RSK-S6 Kinase Signaling Networks Activated by Oncogenic Receptor Tyrosine Kinases

Research Article

Sci. Signal., 24 August 2010
Vol. 3, Issue 136, p. ra64
[DOI: 10.1126/scisignal.2000998]

Albrecht Moritz1*, Yu Li1*, Ailan Guo1*, Judit Vill?n2*†, Yi Wang1, Joan MacNeill1, Jon Kornhauser1, Kam Sprott1, Jing Zhou1, Anthony Possemato1, Jian Min Ren1, Peter Hornbeck1, Lewis C. Cantley3,4, Steven P. Gygi2, John Rush1, and Michael J. Comb1‡

1 Cell Signaling Technology Inc., 3 Trask Lane, Danvers, MA 01923, USA.
2 Department of Cell Biology, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA.
3 Department of Systems Biology, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA.
4 Division of Signal Transduction, Beth Israel Deaconess Medical Center, Boston, MA 02115, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: Department of Genome Sciences, University of Washington, Seattle, WA 98195, USA.

‡ To whom correspondence should be addressed. E-mail: mcomb@cellsignal.com

要約:受容体チロシンキナーゼ(RTK)は、PI3K(ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ)-Akt経 路、Ras-MAPK(マイトジェン活性化プロテインキナーゼ)-RSK(リボソームS6キナーゼ)経路、およびmTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパ ク質)-p70 S6経路などのセリン/トレオニンキナーゼによって媒介される経路を活性化する。これらの経路は、細胞の成長、増殖、および生存の重要な側面を制御する。 プロテインキナーゼのAkt、RSK、およびp70 S6ファミリーは、基質をRxRxxS/Tモチーフ(Rはアルギニン、Sはセリン、Tはトレオニン、xは任意のアミノ酸)上でリン酸化することによってシ グナルを伝達する。われわれは、大規模なプロテオミクスのアプローチを開発し、c-Met、上皮増殖因子受容体(EGFR)、または血小板由来増殖因子受 容体a(PDGFRα)のRTKによって誘導されたがん細胞株において、このキナーゼファミリーの基質を300個以上同定した。PI3K、mTOR、およ びMAPK経路の阻害薬に加えて、RTK阻害薬(RTKI)によってリン酸化が低下するRxRxxS/T部位を有するタンパク質のサブセットを同定し、こ れらの基質を標的とする低分子干渉RNAが細胞の生存能力に与える影響を明らかにした。タンパク質シャペロンSGTA(グルタミンが多いテトラトリコペプ チドの繰返しを含む小さなタンパク質a:small glutamine-rich tetratricopeptide repeat-containing protein a)の305位のセリンにおけるリン酸化は、PDGFRα依存性がん細胞におけるPDGFRαの安定化および細胞の生存にとって不可欠であった。われわれ のアプローチは、RTKおよびAkt-RSK-S6キナーゼシグナル伝達の新たな見解を提供し、RTKIとの併用療法の標的としてさらに検討する価値があ るこれまで同定されなかったAkt-RSK-S6キナーゼの基質を明らかにするものである。

A. Moritz, Y. Li, A. Guo, J. Villen, Y. Wang, J. MacNeill, J. Kornhauser, K. Sprott, J. Zhou, A. Possemato, J. M. Ren, P. Hornbeck, L. C. Cantley, S. P. Gygi, J. Rush, M. J. Comb, Akt-RSK-S6 Kinase Signaling Networks Activated by Oncogenic Receptor Tyrosine Kinases. Sci. Signal. 3, ra64 (2010).

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