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転写調節ネットワークの再構成: 接続性よりも階層性が調節因子の重要性をよく反映する

Rewiring of Transcriptional Regulatory Networks: Hierarchy, Rather Than Connectivity, Better Reflects the Importance of Regulators

Research Article

Sci. Signal., 2 November 2010
Vol. 3, Issue 146, p. ra79
[DOI: 10.1126/scisignal.2001014]

Nitin Bhardwaj1, Philip M. Kim2,3,4,5*, and Mark B. Gerstein1,6,7*

1 Program in Computational Biology and Bioinformatics, Yale University, Bass 426, 266 Whitney Avenue, New Haven, CT 06520, USA.
2 Terrence Donnelly Centre for Cellular and Biomolecular Research, Department of Medical Research, University of Toronto, Toronto, Ontario, Canada M5S 3E1.
3 Banting and Best Department of Medical Research, University of Toronto, Toronto, Ontario, Canada M5S 3E1.
4 Department of Molecular Genetics, University of Toronto, Toronto, Ontario, Canada M5S 3E1.
5 Department of Computer Science, University of Toronto, Toronto, Ontario, Canada M5S 3E1.
6 Department of Molecular Biophysics and Biochemistry, Yale University, Bass 432, 266 Whitney Avenue, New Haven, CT 06520, USA.
7 Department of Computer Science, Yale University, Bass 432, 266 Whitney Avenue, New Haven, CT 06520, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: pi@kimlab.org (P.M.K.); 

 

要約:これまでの研究では、ネットワークの接続性が根本的重要性と関連付けられてきた。すなわち、他のタンパク 質と高度に接続しているタンパク質(ハブタンパク質)は、細胞の増殖や生存にとって重要性が高い。これは直感的に妥当と思われるが、調節因子の役割を評価 するもう1つの方法は、その調節因子を「指揮系統」の階層内の1レベルに割りあてる方法である。本稿では、2つの生物種における転写調節の階層に対する ネットワーク再構成の影響について解析した。まず、特定の遺伝子に手を加えたときの表現型への影響と、その階層への直接的な調節的接続とを重ね合わせた。 二次効果、すなわち、他の調節因子や接続を削除または挿入したときの、階層内の調節因子レベルの変化について検討するため、われわれは修正された階層を再 構築した。その結果、階層の上位に影響を及ぼした再構成事象は、下位が関係する再構成事象よりも細胞の増殖速度や生存に対してより顕著な影響を及ぼすこと が明らかになった。さらに、階層レベルや変化のタイプは、変化の数よりも表現型に対する再構成の影響をよく反映していた。また、より上位の調節因子の重要 性につながる他の特性についても検討した。特に、上位の調節因子は下位の調節因子に比べて生物種を超えて幅広い発現値を示し、機能的に重複するコピーは少 なく、その半減期は短かった。全体的に見て、今回の解析によって、幅広く構築された階層は、接続数(hubbiness)に基づく分類よりも、細胞増殖に 対する調節因子の重要性を適切に反映する可能性が示された。

N. Bhardwaj, P. M. Kim, M. B. Gerstein, Rewiring of Transcriptional Regulatory Networks: Hierarchy, Rather Than Connectivity, Better Reflects the Importance of Regulators. Sci. Signal. 3, ra79 (2010).

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