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制御性T細胞のNotch経路の構築にみられる特有の空間的および分子的特徴

Distinct Spatial and Molecular Features of Notch Pathway Assembly in Regulatory T Cells

Research Article

Sci. Signal., 24 July 2012
Vol. 5, Issue 234, p. ra53
[DOI: 10.1126/scisignal.2002859]

Lakshmi R. Perumalsamy1, Nimi Marcel1,2, Sneha Kulkarni1, Freddy Radtke3, and Apurva Sarin1*

1 National Centre for Biological Sciences, Tata Institute of Fundamental Research, GKVK Campus, Bangalore 560065, India.
2 Manipal University, Manipal, Karnataka 576104, India.
3 Ecole Polytechnique Fédérale de Lausanne, Swiss Institute for Experimental Cancer Research, Station 19, 1015 Lausanne, Switzerland.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: sarina@ncbs.res.in

要約:シグナル伝達の構成要素の空間的な局在化とシグナル伝達カスケード間のクロストークにみられる変動は、シグナル伝達ネットワークの多様性を生む機構である。受容体のNotchは、空間的な局在化による調節の一例である。標準的なNotchシグナル伝達経路では、Notchが切断されてNotch細胞内ドメイン(NICDまたはNIC)が産生され、これが核へと移行して遺伝子発現を調節する。本稿では、プロセシングを受けたNotchのT細胞受容体に依存的な非核内分布と機能について記述する。このことは、in vitroおよびin vivoでの制御性T細胞(Tregs)の生存率の向上と関連があり、T細胞に特異的なNotch1の欠損によって損なわれた。核内に限局するNICD変異体とは異なって、核外へ輸送されるNICD変異体、あるいは細胞膜を標的とするNICD変異体は、栄養欠乏症と酸化的ストレスによって誘導されるアポトーシスからNotch1-/- Tregsを保護した。Notchシグナル伝達には、この細胞の生存機能に関わるホスファチジルイノシトール3キナーゼシグナル伝達と哺乳類ラパマイシン標的タンパク質複合体2(mTORC2)が組み込まれていた。生化学的アプローチと画像化アプローチによって、膜近傍に存在する複合体にはNICDとmTORC2構成要素のRictorが含まれ、この複合体はNotchのDelta様リガンド1との特異的相互作用によって安定化され、Tregsの生存を媒介することが明らかになった。まとめると、Notchの空間的調節、およびNotchシグナル伝達と他の経路とのクロストークに関するわれわれの証拠は、Notchの局在化と多様な細胞内シグナル伝達経路の間に共役があることを示ししている。

L. R. Perumalsamy, N. Marcel, S. Kulkarni, F. Radtke, A. Sarin, Distinct Spatial and Molecular Features of Notch Pathway Assembly in Regulatory T Cells. Sci. Signal. 5, ra53 (2012).

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