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腫瘍微小環境における発がん性シグナル伝達経路の代謝産物活性化

Metabolite activation of tumorigenic signaling pathways in the tumor microenvironment

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SCIENCE SIGNALING
8 Nov 2022 Vol 15, Issue 759
DOI: 10.1126/scisignal.abj4220

Vivien Low1,2,†, Zhongchi Li1,2,†, John Blenis1,2,*

  1. 1 Meyer Cancer Center, Weill Cornell Medicine, New York, NY 10021, USA.
  2. 2 Department of Pharmacology, Weill Cornell Medicine, New York, NY 10021, USA.

* Correspondingauthor. Email: job204@med.cornell.edu

† These authors contributed equally to this work.

要約

腫瘍の微小環境で交換される代謝産物の役割は、成長する腫瘍の生合成および生体エネルギー需要の増加を促進するための燃料として主に考えられている。しかしながら、代謝産物が発がん経路を直接調節するシグナル伝達分子として機能することが次第に明らかにされ、この見方は変わりつつある。間質細胞の必須な役割に関する理解の深まりと相まって、この変化は、腫瘍微小環境の集合的かつ相互接続されたメタボロームがどのように悪性転換、上皮から間葉への移行、薬剤耐性、免疫回避、および転移を促進しうるかについての関心を高めた。本レビューでは、腫瘍微小環境における腫瘍と、線維芽細胞、脂肪細胞、免疫細胞などのさまざまな細胞型間の代謝産物交換が、がんの進行を促進するシグナル伝達経路をどのように活性化できるかについて議論する。

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2022年11月8日号

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