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Toll様受容体‐インターロイキン1受容体スーパーファミリーにおける大型オリゴマーシグナロソームの会合に関する構造的洞察

Structural Insights into the Assembly of Large Oligomeric Signalosomes in the Toll-Like Receptor–Interleukin-1 Receptor Superfamily

Reviews

Sci. Signal., 29 May 2012
Vol. 5, Issue 226, p. re3
[DOI: 10.1126/scisignal.2003124]

Ryan Ferrao1,2, Jixi Li1, Elisa Bergamin1, and Hao Wu1,2*

1 Department of Biochemistry, Weill Cornell Medical College, New York, NY 10021, USA.
2 Weill Cornell Graduate School of Medical Sciences, New York, NY 10021, USA.

* Corresponding author. E-mail: haowu@med.cornell.edu

要約:Toll様受容体(TLR)-インターロイキン1受容体(IL-1R)スーパーファミリーは自然免疫応答および炎症応答において根本的に重要な役割を果たしている。構造研究の結果、TLRおよびIL-1Rがリガンド刺激に応じて、「シグナロソーム」と呼ばれる細胞内の大型オリゴマーシグナル伝達複合体を構築し、キナーゼやE3ユビキチンリガーゼの活性化を誘導し、最終的に免疫応答および炎症応答を媒介する産物を生成する遺伝子の発現に関与する転写因子を活性化することがわかってきた。これらの構造研究によって特定された異なる足場は、以前より細胞生物学者の間で知られていた顕微鏡で見られるシグナル伝達クラスターの形成を理解するための分子的基盤となっている。本稿では、膜近位での相互作用からより下流の事象までの段階的組立に関して可能性のある機構についてを明らかにする。大型オリゴマーシグナロソームの形成は、TLRおよびIL-1Rシグナル伝達におけるデジタル閾値応答を確立する上で有用であると考えられる。

R. Ferrao, J. Li, E. Bergamin, H. Wu, Structural Insights into the Assembly of Large Oligomeric Signalosomes in the Toll-Like Receptor-Interleukin-1 Receptor Superfamily. Sci. Signal. 5, re3 (2012).

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