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一酸化窒素はタンパク質の可逆的なS-ニトロシル化を介してミトコンドリアの脂肪酸代謝を調節する

Nitric Oxide Regulates Mitochondrial Fatty Acid Metabolism Through Reversible Protein S-Nitrosylation

Research Resources

Sci. Signal., 1 January 2013
Vol. 6, Issue 256, p. rs1
[DOI: 10.1126/scisignal.2003252]

Paschalis-Thomas Doulias, Margarita Tenopoulou, Jennifer L. Greene, Karthik Raju*, and Harry Ischiropoulos†

Children’s Hospital of Philadelphia Research Institute and Departments of Pediatrics and Pharmacology, Raymond and Ruth Perelman School of Medicine at the University of Pennsylvania, Philadelphia, PA 19104, USA.

* Present address: Neuroscience Graduate Group, Raymond and Ruth Perelman School of Medicine at the University of Pennsylvania, Philadelphia, PA 19104, USA.

† To whom correspondence should be addressed. E-mail: ischirop@mail.med.upenn.edu 

要約:一酸化窒素は、翻訳後修飾であるシステインS-ニトロシル化を介して、タンパク質の機能とシグナル伝達を調節する。個々のタンパク質の研究によって、S-ニトロシル化の機能上の特異的役割は解明されてきたが、内因性のS-ニトロシル化の範囲、ニトロシル化される部位、S-ニトロシル化の調節の結果に関する知識はまだ限定されている。われわれは、質量分析に基づく方法論を用いて、さまざまなマウス組織の647のタンパク質から1,011のS-ニトロソシステイン残基を同定した。解糖、糖新生、トリカルボン酸回路、酸化的リン酸化に関与する酵素の選択的S-ニトロシル化が明らかになり、この翻訳後修飾が代謝とミトコンドリアのエネルギー産生を調節している可能性が示唆された。内皮型一酸化窒素合成酵素を欠失したマウスでは、肝臓の酵素VLCAD(超長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ)のCys238S-ニトロシル化が見られず、この酵素をS-ニトロシル化すると触媒効率が改善された。これらのデータは、タンパク質のS-ニトロシル化をミトコンドリアの脂肪酸のβ-酸化の調節に関連づけるものである。

P.-T. Doulias, M. Tenopoulou, J. L. Greene, K. Raju, H. Ischiropoulos, Nitric Oxide Regulates Mitochondrial Fatty Acid Metabolism Through Reversible Protein S-Nitrosylation. Sci. Signal. 6, rs1 (2013).

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