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生命樹に亘る偽キナーゼの起源と進化をたどる

Tracing the origin and evolution of pseudokinases across the tree of life

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Sci. Signal. 23 Apr 2019:
Vol. 12, Issue 578, eaav3810
DOI: 10.1126/scisignal.aav3810

Annie Kwon1,2, Steven Scott2,3, Rahil Taujale1,2, Wayland Yeung1,2, Krys J. Kochut4, Patrick A. Eyers5, and Natarajan Kannan1,2,*

1 Institute of Bioinformatics, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
2 Department of Biochemistry and Molecular Biology, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
3 Department of Genetics, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
4 Department of Computer Science, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
5 Department of Biochemistry, Institute of Integrative Biology, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.

* Corresponding author. Email: nkannan@uga.edu

要約

真核生物プロテインキナーゼ(ePK)によるタンパク質リン酸化は、全ての生物において細胞シグナル伝達の基本的なメカニズムである。モデル脊椎動物において、約10%のePKが偽キナーゼとして分類され、それらは標準的なキナーゼ対応物から区別するキナーゼドメインの触媒装置内にアミノ酸変化を有する。しかしながら、偽キナーゼは依然として様々なシグナル伝達経路を調節し、通常それら自身の触媒活性がない場合にそうする。これら偽酵素の出現率、進化的関係、および生物学的多様性を調べるため、利用可能な真核生物、細菌、および古細菌プロテオームにおける推定偽キナーゼ配列の包括的な分析を行った。われわれは、偽キナーゼが全ての生命ドメインに渡って存在することを見出し、約30,000の真核生物、1,500の細菌、および20の古細菌偽キナーゼ配列を30あまりの未同定のファミリーを含む86の偽キナーゼファミリーに分類した。われわれは、動物だけでなく、偽キナーゼが以前はあまり注意を払われていなかった植物、真菌、および細菌においても顕著な拡大を示す、多種多様な偽キナーゼを発見した。これらの拡大は、ドメインシャッフリングを伴い、これは、植物の自然免疫、植物-真菌相互作用、および細菌シグナル伝達における偽キナーゼの役割を示唆する。機構的には、祖先のキナーゼフォールドは、ユニークな配列モチーフの富化を介して、多くの異なる方法で分岐し、キナーゼドメインが非標準的なヌクレオチド結合のために再利用された新しいファミリーの偽キナーゼを生み出すか、あるいはユニークな不活性キナーゼ立体配座を安定化させた。われわれはさらに、シグナル伝達コミュニティのための新たなマイニング可能な資源として、プロテインキナーゼオントロジー(ProKinO)において注釈付き偽キナーゼ配列のコレクションを提供する。

Citation: A. Kwon, S. Scott, R. Taujale, W. Yeung, K. J. Kochut, P. A. Eyers, N. Kannan, Tracing the origin and evolution of pseudokinases across the tree of life. Sci. Signal. 12, eaav3810 (2019).

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