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生殖生物学
一夫一婦制を強いる方法

Reproductive Biology
How to Enforce Monogamy

Editor's Choice

Sci. Signal., 25 November 2014
Vol. 7, Issue 353, p. ec325
DOI: 10.1126/scisignal.aaa3396

Jason D. Berndt

Science Signaling, AAAS, Washington, DC 20005, USA

P. Gabrieli, E. G. Kakani, S. N. Mitchell, E. Mameli, E. J. Want, A. Mariezcurrena Anton, A. Serrao, F. Baldini, F. Catteruccia, Sexual transfer of the steroid hormone 20E induces the postmating switch in Anopheles gambiae. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 111, 16353–16358 (2014). [Abstract] [Full Text]

要約 メスのガンビアハマダラカ(Anopheles gambiae)は、マラリア寄生虫を伝搬する主要な運び屋である。複数回交尾する他のほとんどの昆虫とは異なり、ガンビアハマダラカのメスは、さらなる交尾に不応性となり、寿命を通じて卵を受精させる単一のオスからの精子に頼るという交尾後の転換を受ける。また、この交尾後転換は、メスの生殖器官と成熟卵を産む能力に形態的変化を誘導する。オスのカは、交尾の間にステロイドホルモン20-ヒドロキシエクジソン(20E)をメスへ送り渡す。Gabrieliらは、メスの生殖器官における転写の変化をプロファイリングし、いくつかの20E応答性遺伝子の発現変化を同定した。強制交尾のため用いたオスにおいて20Eの量を実験的に低減させると、メスの産卵と第二のパートナーに対する受容性を減らす交尾能力が阻害された。処女メスの胸部への20Eの注入は、その後の交尾および受精に対する不応性を導き、産卵を誘発した。さらに、交尾あるいは20Eの注入は、生殖器官の再構成と合致する遺伝子発現において重複する変化を誘導し、ポリアミン合成に関わる新規酵素の産卵への関与を示唆した。このように、オス由来の20Eは、その後の形態や行動に影響を及ぼすメスの生殖器官における遺伝子発現変化を導く。このシグナル伝達経路を標的とすることは、現在マラリア蚊を制御するために用いられている殺虫剤の有効な代替となる可能性がある。

J. D. Berndt, How to Enforce Monogamy. Sci. Signal. 7, ec325 (2014).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

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