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ホメオボックス転写因子のCutはショウジョウバエの気道リモデリングにおけるパターン形成と増殖を協調させる

The Homeobox Transcription Factor Cut Coordinates Patterning and Growth During Drosophila Airway Remodeling

Research Article

Sci. Signal., 19 February 2013
Vol. 6, Issue 263, p. ra12
[DOI: 10.1126/scisignal.2003424]

Chrysoula Pitsouli1,2* and Norbert Perrimon1,3*

1 Department of Biological Sciences, University of Cyprus, P.O. Box 20537, 1678 Nicosia, Cyprus.
2 Department of Genetics, Harvard Medical School, 77 Avenue Louis Pasteur, Boston, MA 02115, USA.
3 Howard Hughes Medical Institute, Harvard Medical School, 77 Avenue Louis Pasteur, Boston, MA 02115, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: pitsouli@ucy.ac.cy (C.P.); perrimon@receptor.med.harvard.edu (N.P.)

要約:発生生物学における基本的な問題は、組織の増殖とパターン形成が協調的に調節され、特徴的な形とサイズを有する複雑な器官が形成される仕組みである。われわれは、ショウジョウバエ(Drosophila)の成虫の気管を形成する発生中の原基において、ホメオボックス転写因子Cutが増殖とパターン形成の両方を調節し、その作用はCutの存在量に依存することを示した。3齢幼虫後期の発生しつつある気道前駆細胞において、Cutの存在量を定量することによって、発生中の気管の細胞にはさまざまな量のCutが存在し、もっとも増殖性の高い領域には中程度量のCutが存在するのに対して、Cutが存在しない領域は分化を示すことが明らかになった。われわれは、Cutの存在量を操作することによって、Cutが、異なる領域で増殖の調節またはパターン形成の調節において機能することを示した。Cut量が異なる前駆細胞集団の転写プロファイリングによって、Wingless(脊椎動物ではWntとして知られる)シグナル伝達経路とNotchシグナル伝達経路が、それぞれcut発現の正と負の調節因子であることが明らかになった。さらにわれわれは、受容体のBreathless(Btl、脊椎動物では線維芽細胞増殖因子受容体として知られる)をコードする遺伝子を、Cutの転写標的として同定した。Cutは、btlの発現と気管の分化を抑制して、発生中の気道細胞を前駆細胞の状態に維持した。このようにCutは、発生中の上皮組織においてパターン形成と増殖の統合において機能する。

C. Pitsouli, N. Perrimon, The Homeobox Transcription Factor Cut Coordinates Patterning and Growth During Drosophila Airway Remodeling. Sci. Signal. 6, ra12 (2013).

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