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リン酸化プロテオーム解析が示唆するVEGFシグナル伝達および受容体チロシンキナーゼの活性化フィードバックにおけるmTORC2-FoxO1軸の関与

Phosphoproteomic Analysis Implicates the mTORC2-FoxO1 Axis in VEGF Signaling and Feedback Activation of Receptor Tyrosine Kinases

Research Article

Sci. Signal., 16 April 2013
Vol. 6, Issue 271, p. ra25
[DOI: 10.1126/scisignal.2003572]

Guanglei Zhuang*, Kebing Yu*, Zhaoshi Jiang, Alicia Chung, Jenny Yao, Connie Ha, Karen Toy, Robert Soriano, Benjamin Haley, Elizabeth Blackwood, Deepak Sampath, Carlos Bais, Jennie R. Lill, and Napoleone Ferrara†‡

Genentech Inc., 1 DNA Way, South San Francisco, CA 94080, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: Department of Pathology and Moores Cancer Center, University of California, San Diego, La Jolla, CA 92093, USA.

‡ Corresponding author. E-mail: nferrara@ucsd.edu

要約:血管内皮細胞増殖因子(VEGF)シグナル伝達経路は、正常発生において中心的な役割を果たすとともに、腫瘍および眼血管障害の主要な治療標的となっている。VEGF受容体チロシンキナーゼは、内皮細胞において下流のタンパク質をリン酸化することにより血管新生を促進する。われわれは、ヒト臍静脈内皮細胞におけるVEGFにより制御されるリン酸化プロテオームおよびその経時変化を明らかにするために大規模プロテオミクスアプローチを適用し、次にVEGFに応答してリン酸化されたタンパク質の一部の機能を調べるためにsiRNA(低分子干渉RNA)スクリーニングを用いた。PI3K(ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ)–mTORC2(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質複合体2)軸が、VEGFにより制御されるリン酸化を活性化し、転写因子FoxO1(フォークヘッドボックスタンパク質O1)の活性を抑えることにより内皮細胞の生存性を高める中軸として浮上した。FoxO1の抑制は、細胞のアポトーシスおよび受容体チロシンキナーゼのフィードバック活性化を抑える効果がある。このFoxO1介在フィードバックループは、タンパク質のリン酸化と細胞の生存性を下げるmTOR阻害剤の効力を抑えるだけでなく、細胞をPI3Kの阻害に対しより過敏にする。以上、われわれの研究は、VEGFにより制御されるリン酸化現象の全体像と動態を提供するとともに、ヒト内皮細胞におけるVEGF受容体シグナル伝達および受容体チロシンキナーゼの再プログラムにおけるmTORC2-FoxO1軸の関与を示唆している。

G. Zhuang, K. Yu, Z. Jiang, A. Chung, J. Yao, C. Ha, K. Toy, R. Soriano, B. Haley, E. Blackwood, D. Sampath, C. Bais, J. R. Lill, N. Ferrara, Phosphoproteomic Analysis Implicates the mTORC2-FoxO1 Axis in VEGF Signaling and Feedback Activation of Receptor Tyrosine Kinases. Sci. Signal. 6, ra25 (2013).

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