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推定されるシグナル伝達ネットワークに基づいて受容体型チロシンキナーゼは独自のクラスに分類される

Receptor Tyrosine Kinases Fall into Distinct Classes Based on Their Inferred Signaling Networks

Research Article

Sci. Signal., 16 July 2013
Vol. 6, Issue 284, p. ra58
[DOI: 10.1126/scisignal.2003994]

Joel P. Wagner1*†, Alejandro Wolf-Yadlin2*‡, Mark Sevecka, Jennifer K. Grenier3, David E. Root3, Douglas A. Lauffenburger1, and Gavin MacBeath2,4¶

1 Department of Biological Engineering, Massachusetts Institute of Technology, 77 Massachusetts Avenue, Cambridge, MA 02139, USA.
2 Department of Chemistry & Chemical Biology, Harvard University, 12 Oxford Street, Cambridge, MA 02138, USA.
3 Broad Institute of MIT and Harvard, 7 Cambridge Center, Cambridge, MA 02142, USA.
4 Department of Systems Biology, Harvard Medical School, 200 Longwood Avenue, Boston, MA 02115, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: The Jackson Laboratory for Genomic Medicine, 263 Farmington Avenue, Farmington, CT 06030, USA.

‡ Present address: Department of Genome Sciences, University of Washington School of Medicine, 3720 15th Avenue Northeast, Seattle, WA 98195, USA.

§ Present address: Merrimack Pharmaceuticals, One Kendall Square, Suite B7201, Cambridge, MA 02139, USA.

¶ Corresponding author. E-mail: gavin_macbeath@harvard.edu

要約:受容体型チロシンキナーゼ(RTK)を標的とする多くの抗がん薬は、臨床的に有効であるが、阻害された受容体を代償する別のRTKの存在量や活性の増大に起因する場合が多いと考えられる耐性によって、長期的な使用は制限される。RTKのシグナル伝達ネットワークに共通する特徴と独自の特徴を明らかにするため、われわれは、6つのアイソジェニックな細胞株で経時的なシグナル伝達を測定した。各細胞株はそれぞれに異なるRTKを発現し、RNA干渉によって下流タンパク質は体系的に撹乱される。データから推測されるネットワークモデルからは、ある保存されたシグナル伝達経路のセットと、RTKを明確に異なる3つのクラスに分類するようなRTK特異的な特徴が明らかになった。3つのクラスとは、(i)上皮増殖因子受容体、線維芽細胞増殖因子受容体1、肝細胞増殖因子受容体c-Metで構成されるEGFR/FGFR1/c-Metクラス、(ii)インスリン様増殖因子1受容体と神経栄養性チロシン受容体キナーゼ2で構成されるIGF-1R/NTRK2クラス、(iii)血小板由来増殖因子受容体βで構成されるPDGFRβクラスである。がん細胞株データの解析では、同一クラスに属する多くのRTKが共発現されること、そして、RTKまたはその同族リガンドの存在量の増加が同一クラスの別のRTKを標的とする薬物への耐性に高頻度で関連することが示された。対照的に、あるクラスのRTKまたはリガンドの存在量は、概して、異なるクラスに属するRTKを標的とする薬物に対する感受性に影響しなかった。このように、干渉し合うネットワークごとにRTKを分類したうえで、治療の際にクラス内の複数の受容体を標的とすれば、耐性の発生を遅らせたり防いだりできるかもしれない。

J. P. Wagner, A. Wolf-Yadlin, M. Sevecka, J. K. Grenier, D. E. Root, D. A. Lauffenburger, G. MacBeath, Receptor Tyrosine Kinases Fall into Distinct Classes Based on Their Inferred Signaling Networks. Sci. Signal. 6, ra58 (2013).

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