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長期シグナル伝達の制御:受容体ダイナミクスがTGF-β経路の減衰および抵抗性挙動を決定する

Controlling Long-Term Signaling: Receptor Dynamics Determine Attenuation and Refractory Behavior of the TGF-β Pathway

Research Article

Sci. Signal., 10 December 2013
Vol. 6, Issue 305, p. ra106
[DOI: 10.1126/scisignal.2004416]

Pedro Vizán1*, Daniel S. J. Miller1, Ilaria Gori1, Debipriya Das1, Bernhard Schmierer2†‡, and Caroline S. Hill1‡

1 Developmental Signalling Laboratory, Cancer Research UK London Research Institute, 44 Lincoln’s Inn Fields, London WC2A 3LY, UK.
2 Oxford Centre for Integrative Systems Biology and Department of Biochemistry, University of Oxford, South Parks Road, Oxford OX1 3QU, UK.

* Present address: Center for Genomic Regulation, E-08003 Barcelona, Spain.

† Present address: Department of Biosciences and Nutrition, Karolinska Institutet, SE-141 83 Stockholm, Sweden.

‡ Corresponding author. E-mail: caroline.hill@cancer.org.uk (C.S.H.); bernhard.schmierer@ki.se (B.S.)

要約:成長因子シグナル伝達の複雑なダイナミクスを理解することは機構的および反応速度論の情報の両方を必要とする。シグナル伝達のダイナミクスは、受容体チロシンキナーゼやGタンパク質(ヘテロ三量体グアニンヌクレオチド–結合タンパク質)–共役受容体の下流経路に対しては解析されているが、形質転換成長因子–β(TGF-β)スーパーファミリー経路に関しては調べられていない。われわれは、実験および数理統合モデリング法を用いて、急性、慢性および反復リガンド刺激に応答した、I型およびII型受容体セリン/スレオニンキナーゼにより媒介されるTGF-βからSmadへの経路の動的挙動を分析した。TGF-β曝露は、経時減衰する一過性の応答を産み、結果としてさらなる急性刺激に抵抗性となる脱感作した細胞を生じた。このシグナル伝達能の消失はリガンドの結合に依存したが、受容体活性には依存せず、リガンドが枯渇した後にのみ回復した。さらに、TGF-βの結合は、細胞表面からのシグナル伝達能を持つ受容体の急速な枯渇を引き起こし、I型およびII型受容体は異なる分解および輸送速度論を示した。細胞膜から核へのTGF-βシグナル伝達のわれわれの実験結果を組み入れた計算的なモデルは、腫瘍形成と関連するようなオートクリンシグナル伝達がTGF-β応答を激しく損なうと予測し、われわれはそれを実験的に確かめた。このように、われわれは、TGF-β経路の長期シグナル伝達挙動は受容体ダイナミクスにより決定され、TGF-βにより誘導される遺伝子発現を必要とせず、in vivoで状況依存的応答に影響することを示した。

P. Vizán, D. S. J. Miller, I. Gori, D. Das, B. Schmierer, C. S. Hill, Controlling Long-Term Signaling: Receptor Dynamics Determine Attenuation and Refractory Behavior of the TGF-β Pathway. Sci. Signal. 6, ra106 (2013).

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