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インターフェロンγ は連続して起こるJARID2とPRC2のプロモーターへの動員を刺激して筋細胞の運命をリセットして筋形成を抑制する
Interferon-γ Resets Muscle Cell Fate by Stimulating the Sequential Recruitment of JARID2 and PRC2 to Promoters to Repress Myogenesis
Sci. Signal., 10 December 2013
Vol. 6, Issue 305, p. ra107
[DOI: 10.1126/scisignal.2004633]
Priya Londhe and Judith K. Davie*
Department of Biochemistry and Molecular Biology and Simmons Cancer Institute, Southern Illinois University School of Medicine, Carbondale, IL 62901, USA.
* Corresponding author. E-mail: jdavie@siumed.edu
要約
炎症性サイトカインであるインターフェロンγ(IFN-γ)は、基礎的な生理過程の多様な配列を編成する。IFN-γとクラスIIトランス活性化因子(CIITA)は、炎症反応中の筋発生の抑制において重要な役割を果たす。われわれは、IFN-γとCIITAが、炎症にさらされた筋細胞の遺伝子発現を抑制することによって筋形成を抑制する機構を記述する。マウスでは、通常、PRC2は成体の筋線維組織には存在しないが、血中を循環するIFN-γ量が増加すると、筋線維中のポリコーム抑制複合体2(PRC2)の存在量が増加した。われわれは、まずCIITAがPRC2の非触媒性サブユニットであるJumonjiファミリータンパク質JARID2と相互作用し、それによって、セリン5がリン酸化された状態のRNAポリメラーゼII(RNAPII)を標的プロモーターのところで停止させること示した。次に、触媒性サブユニットEZH2など、PRC2複合体の他のサブユニットがJARID2に依存する形で動員されると同時に、RNAPIIが失われ、ヒストンH3のLys27(H3K27)がメチル化された。このH3K27のメチル化は遺伝子発現抑制に関連する。IFN-γとCIITAは、通常は筋分化中には存在しないPRC2サブユニットの存在を促進する作用と、PRC2複合体を動員して筋形成を妨げる作用の両方をもつ。まとめると、今回のデータは、IFN-γ量が増加すると、結果的にPRC2を動員して筋特異的遺伝子の発現を抑制する多段階機構を通じて、筋細胞の運命がリセットされることを示している。
P. Londhe, J. K. Davie, Interferon-γ?Resets Muscle Cell Fate by Stimulating the Sequential Recruitment of JARID2 and PRC2 to Promoters to Repress Myogenesis. Sci. Signal. 6, ra107 (2013).