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栄養応答性転写因子TFE3はオートファジー、リソソームの生合成、および細胞残屑の除去を促進する

The Nutrient-Responsive Transcription Factor TFE3 Promotes Autophagy, Lysosomal Biogenesis, and Clearance of Cellular Debris

Research Article

Sci. Signal., 21 January 2014
Vol. 7, Issue 309, p. ra9
[DOI: 10.1126/scisignal.2004754]

José A. Martina1, Heba I. Diab1, Li Lishu2, Lim Jeong-A2, Simona Patange1, Nina Raben2, and Rosa Puertollano1*

1 Laboratory of Cell Biology, National Heart, Lung, and Blood Institute, National Institutes of Health, 9000 Rockville Pike, Building 50/3537, Bethesda, MD 20892, USA.
2 Laboratory of Muscle Stem Cells and Gene Regulation, National Institute of Arthritis and Musculoskeletal and Skin Diseases, National Institutes of Health, Bethesda, MD 20892, USA.

* Corresponding author. E-mail: puertolr@mail.nih.gov

要約

リソソームの生合成を調節する遺伝子ネットワークとその転写調節因子である転写因子EB(TFEB)の発見により、細胞がリソソーム機能を監視し、分解の必要性と環境要因に応答していることが明らかとなった。われわれは、ARPE-19細胞において飢餓とリソソームストレスに応答し、オートファジーとリソソーム生合成に関わるタンパク質をコードする遺伝子の発現を誘導するリソソーム恒常性のもう1つの調節因子として、転写因子E3(TFE3)を同定したことを報告する。栄養豊富な細胞では、TFE3は活性型Ragのグアノシントリホスファターゼ(GTPase)との相互作用を介してリソソームに動員され、哺乳類(または機構的)ラパマイシン標的タンパク質複合体1(mTORC1)依存的にリン酸化されていた。リン酸化TFE3は細胞質シャペロン14-3-3との相互作用を介して細胞質基質内に留まっていた。飢餓状態にした後、TFE3は速やかに核に移行し、多くのリソソーム遺伝子のプロモーター領域に存在するCLEARエレメントに結合し、それによってリソソームの生合成を誘導していた。内因性TFE3を欠損させると、飢餓に対するARPE-19細胞の応答は完全に消失したことから、栄養物質感知とエネルギー代謝の調節にTFE3が重要な役割を果たしていることが示唆された。さらに、リソソーム蓄積症であるポンペ病の細胞モデルにおいて、TFE3の過剰発現はリソソームのエキソサイトーシスを引き起こし、結果として効率的な細胞クリアランスをもたらした。このように、リソソーム病治療の潜在的治療標的としてTFE3が確認された。

J. A. Martina, H. I. Diab, L. Lishu, L. Jeong-A, S. Patange, N. Raben, R. Puertollano, The Nutrient-Responsive Transcription Factor TFE3 Promotes Autophagy, Lysosomal Biogenesis, and Clearance of Cellular Debris. Sci. Signal. 7, ra9 (2014).

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