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Caspase-8の二量体内および二量体間自己切断はCD95誘導性アポトーシスの強さおよびタイミングを制御する

Intra- and Interdimeric Caspase-8 Self-Cleavage Controls Strength and Timing of CD95-Induced Apoptosis

Research Article

Sci. Signal., 11 March 2014
Vol. 7, Issue 316, p. ra23
[DOI: 10.1126/scisignal.2004738]

Stefan M. Kallenberger1,2, Jo?l Beaudouin1, Juliane Claus1,3, Carmen Fischer4, Peter K. Sorger5, Stefan Legewie6*, and Roland Eils1*†

1 Department for Bioinformatics and Functional Genomics, Division of Theoretical Bioinformatics, German Cancer Research Center (DKFZ), Institute for Pharmacy and Molecular Biotechnology (IPMB) and BioQuant, Heidelberg University, Heidelberg 69120, Germany.
2 Kirchhoff Institute for Physics, Heidelberg University, Heidelberg 69120, Germany.
3 Interdisciplinary Center for Scientific Computing, Heidelberg University, Heidelberg 69120, Germany.
4 Apogenix GmbH, Heidelberg 69120, Germany.
5 Center for Cell Decision Processes, Department of Systems Biology, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA.
6 Institute of Molecular Biology, Mainz 55128, Germany.

* Joint senior authors.

† Corresponding author. E-mail: r.eils@dkfz.de

要約

リガンドCD95L(Fasリガンドとしても知られる)に応答したアポトーシスは、細胞死誘導性シグナル伝達複合体(DISC)において二量体化および自己切断により活性化されるcaspase-8により開始される。先行研究は、caspase-8による基質切断の度合いが細胞死刺激に応答して細胞が死ぬか生きるかを決定することを示唆した。細胞死リガンド刺激がいかに効果的にcaspase-8活性に翻訳されるか調べるため、われわれは、caspase-8により切断される区画化プローブを用いて、この活性を単一細胞中で経時的に評価し、単一細胞モデルの集合体として単一細胞および集合データを同時に記述するマルチスケールモデリングを用いた。われわれは、酵素ドメインでのcaspase-8の切断はDISC間の相互作用を通じて二量体間で起こるが、プロドメインでの切断はDISC内の二量体内で起こるという最小モデルを導き、実験的に検証した。モデリングは、膜結合型caspase-8の持続的活性は、一過的な細胞質活性を生じ、それは活性化したcaspase-8の寿命制限に反映される分子タイマー機構とみなすことができる。二量体内および二量体間切断の併用によるcaspase-8の活性化は、低濃度CD95Lでの弱いシグナル伝達、および、より高いリガンド濃度での強く迅速な活性化を保証し、それによりアポトーシスの正確な制御に寄与している。

S. M. Kallenberger, J. Beaudouin, J. Claus, C. Fischer, P. K. Sorger, S. Legewie, R. Eils, Intra- and Interdimeric Caspase-8 Self-Cleavage Controls Strength and Timing of CD95-Induced Apoptosis. Sci. Signal. 7, ra23 (2014).

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