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マクロファージにおいて、プロテインチロシンホスファターゼ1Bは、インターロイキン-10が誘導する転写プログラムの制御因子である

Protein Tyrosine Phosphatase 1B Is a Regulator of the Interleukin-10–Induced Transcriptional Program in Macrophages

Research Article

Sci. Signal., 6 May 2014
Vol. 7, Issue 324, p. ra43
[DOI: 10.1126/scisignal.2005020]

Kelly A. Pike1*, Andrew P. Hutchins2,3*, Valerie Vinette1,4, Jean-François Théberge1, Laurent Sabbagh5, Michel L. Tremblay1,4†, and Diego Miranda-Saavedra2,6†

1 Goodman Cancer Research Centre, McGill University, 1160 Pine Avenue, Montreal, Quebec H3A 1A3, Canada.
2 World Premier International (WPI) Immunology Frontier Research Center (IFReC), Osaka University, 3-1 Yamadaoka, Suita, 565-0871 Osaka, Japan.
3 South China Institute for Stem Cell Biology and Regenerative Medicine, Guangzhou Institutes of Biomedicine and Health, Chinese Academy of Sciences, 190 Kaiyuan Avenue, Guangzhou 510663, China.
4 Department of Biochemistry, McGill University, 3655 Promenade Sir William Osler, Montreal, Quebec H3G 1Y6, Canada.
5 Department of Microbiology, Infectiology and Immunology, University of Montreal, CP 6128 Succursale Centre-Ville, Montreal, Quebec H3C 3J7, Canada.
6 Fibrosis Laboratories, Institute of Cellular Medicine, Newcastle University Medical School, Framlington Place, Newcastle upon Tyne NE2 4HH, UK.

* These authors contributed equally to this work.

† Corresponding author. E-mail: michel.tremblay@mcgill.ca (M.L.T.); diego.miranda-saavedra@ncl.ac.uk (D.M.-S.)

炎症促進性サイトカインと抗炎症性サイトカインはいずれも、Janusキナーゼ(JAK)-シグナル伝達性転写因子(STAT)経路を活性化するが、それらは異なる転写プログラムを誘導する。チロシンリン酸化などのSTATタンパク質の翻訳後修飾は、STAT標的遺伝子の差次的発現を保証するために非常に重要である。JAK-STATシグナル伝達は可逆性のチロシンリン酸化に依存するが、ホスファターゼがSTATに依存する遺伝子発現の特異性に寄与するかどうかははっきりしない。われわれは、インターロイキン-10(IL-10)依存性のSTAT3を介する抗炎症応答の制御おけるプロテインチロシンホスファターゼ1B(PTP1B)の役割を調べた。われわれは、IL-10依存性STAT3リン酸化と抗炎症性遺伝子発現が、野生型マウスに由来するマクロファージと比較して、PTP1B–/–マウスに由来するマクロファージで亢進していることを見出した。この結果と一致して、PTP1B–/–マクロファージでは、野生型マクロファージと比較して、リポ多糖誘導性マクロファージ活性化のIL-10依存的な抑制が亢進した。同様に、抗炎症性サイトカイン受容体IL-4Rαの細胞表面における発現がIL-10に依存して増加した。さらに、RNA配列決定から、IL-10で処理したPTP1B–/–マクロファージにおける炎症促進性因子をコードする遺伝子の発現が明らかになり、これはSTAT1リン酸化の増加と相関した。STAT1は、通常、IL-10に応答して高度に活性化されることはない。これらの結果から、PTP1Bが、IL-10R–STAT3およびIL-10R–STAT1シグナル伝達の中心的な制御因子であることが示され、ホスファターゼがサイトカイン誘導性転写応答の量的および質的な特性を調整しうることが示唆される。

K. A. Pike, A. P. Hutchins, V. Vinette, J.-F. Théberge, L. Sabbagh, M. L. Tremblay, D. Miranda-Saavedra, Protein Tyrosine Phosphatase 1B Is a Regulator of the Interleukin-10–Induced Transcriptional Program in Macrophages. Sci. Signal. 7, ra43 (2014).

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