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WNK1による塩素の感知には自己リン酸化の阻害が関与する

Chloride Sensing by WNK1 Involves Inhibition of Autophosphorylation

Research Article

Sci. Signal., 6 May 2014
Vol. 7, Issue 324, p. ra41
[DOI: 10.1126/scisignal.2005050]

Alexander T. Piala1*, Thomas M. Moon1*†, Radha Akella1, Haixia He1, Melanie H. Cobb2, and Elizabeth J. Goldsmith1‡

1 Department of Biophysics, The University of Texas Southwestern Medical Center, 5323 Harry Hines Boulevard, Dallas, TX 75390, USA.
2 Department of Pharmacology, The University of Texas Southwestern Medical Center, Dallas, TX 75390, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: Department of Pharmacology, College of Medicine, The University of Vermont, Burlington, VT 05405, USA.

‡ Corresponding author. E-mail: elizabeth.goldsmith@utsouthwestern.edu

WNK1[with no lysine (K)]は家族性高血圧症の1様式と関係するセリン-トレオニンキナーゼである。WNK1は、数種類の共輸送体、特にナトリウム-カリウム-塩素の共輸送体(NKCC)、ナトリウム-塩素の共輸送体(NCC)、およびカリウム-塩素の共輸送体(KCC)のリン酸化に至る、キナーゼカスケードの頂点にある。細胞外塩素の変化に対するNKCC、NCCおよびKCCの反応性は、そのリン酸化状態と相関することから、このような輸送体は塩素感受性プロテインキナーゼにより制御されていることが提案された。われわれは、塩素がWNK1の不活性型コンフォメーションを安定化し、キナーゼの自己リン酸化および活性化を妨げていることを見いだした。塩素存在下の不活性型WNK1の結晶学的研究を行ったところ、塩素は触媒部位に直接結合することが明らかになり、触媒性リジンが特有な位置にあることの根拠が得られた。塩素結合部位の変異導入により、塩素による自己リン酸化の阻害に対するキナーゼの感受性が低下したことから、結合部位の妥当性が確認された。これらのデータは、WNK1が、活性部位に対する調節性塩素イオンの直接結合を介して、自己リン酸化を阻害する塩素センサーとして働くことを示唆している。

A. T. Piala, T. M. Moon, R. Akella, H. He, M. H. Cobb, E. J. Goldsmith, Chloride Sensing by WNK1 Involves Inhibition of Autophosphorylation. Sci. Signal. 7, ra41 (2014).

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