• ホーム
  • 血管内圧は動脈平滑筋細胞表面の機能的Kv1.5チャネルの存在量を増加させる

血管内圧は動脈平滑筋細胞表面の機能的Kv1.5チャネルの存在量を増加させる

Intravascular pressure enhances the abundance of functional Kv1.5 channels at the surface of arterial smooth muscle cells

Research Article

Sci. Signal. 18 Aug 2015:
Vol. 8, Issue 390, pp. ra83
DOI: 10.1126/scisignal.aac5128

Michael W. Kidd, M. Dennis Leo, John P. Bannister, Jonathan H. Jaggar*

Department of Physiology, University of Tennessee Health Science Center, Memphis, TN 38163, USA.

* Corresponding author. E-mail: jjaggar@uthsc.edu

要約 電位依存性カリウム(Kv)チャネルはさまざまな細胞種に存在し、たとえば、全身血圧と局所臓器血流を制御する抵抗サイズの動脈の平滑筋細胞(筋細胞)などに存在する。血管内圧は動脈筋細胞を脱分極させ、カルシウム(Ca2+)の電位依存性Ca2+(Cav)チャネルからの流入を刺激して血管収縮を引き起こすとともに、KvチャネルからのK+流出を刺激して血管収縮に対抗する。われわれは、圧力誘導性の脱分極が、細胞膜に常在するKvチャネルの開口確率を上昇させるだけでなく、動脈筋細胞表面のこれらのチャネルの存在量を増加させて、血管収縮を制限する可能性があるという仮説を立てた。抵抗サイズの腸間膜動脈の筋細胞には、Kv1.5タンパク質とKv2.1タンパク質が豊富に存在することが見出された。収縮する動脈筋細胞において、細胞内コンパートメントと細胞膜のあいだでKv1.5が継続的にリサイクルされたが、Kv2.1はリサイクルされなかった。無傷の動脈のex vivo標本を用いて、われわれは、膜脱分極による生理的血管内圧または圧力非存在下での膜脱分極が、内部移行したKv1.5の分解を阻害し、Kv1.5の細胞膜へのリサイクルを増加させることを示した。その結果、膜脱分極は、Cav1.2の活性を刺激することによって、筋細胞における全細胞Kv1.5電流密度を増加させ、加圧した動脈においてKv1.5チャネル活性を高めた。対照的に、Kv2.1の総量と細胞表面存在量は、血管内圧または膜電位と無関係であった。したがってわれわれのデータから、血管内圧誘導性の膜脱分極は、動脈筋細胞において、Kv1.5の表面存在量を選択的に増加させ、Kv電流を増加させることで、血管収縮を制限する可能性が示されている。

Citation: M. W. Kidd, M. D. Leo, J. P. Bannister, J. H. Jaggar, Intravascular pressure enhances the abundance of functional Kv1.5 channels at the surface of arterial smooth muscle cells. Sci. Signal. 8, ra83 (2015).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2015年8月18日号

Editors' Choice

免疫学
感染時にSTINGを取り出す

Research Article

間質細胞由来因子2はHsp90依存性eNOS活性化に非常に重要である

転写コファクターc-JUNがメラノーマの表現型転換とBRAF阻害薬抵抗性を調節する

血管内圧は動脈平滑筋細胞表面の機能的Kv1.5チャネルの存在量を増加させる

最新のResearch Article記事

2026年03月17日号

非リン酸化の閉じた構造のエズリンはRNAに結合し骨肉腫細胞において転移表現型を維持する

2026年03月17日号

転写因子HAT1の酸化還元制御がシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)において基底防御を制限し、感染に対する反応を促進する

2026年03月10日号

外因性デリバリーのために再設計されたヒトおよびマウスの長鎖非コードRNAがヒトマクロファージおよびマウスにおいてLPS誘発性炎症を軽減する

2026年03月03日号

グルコース代謝は大腸がんにおいてグリコシル化した局所シグナル伝達因子を介して異常なSTAT3シグナル伝達を持続させる

2026年02月17日号

GPR97/ADGRG3のテザーアゴニストによる活性化は好中球の極性化と遊走を誘導するが、ベクロメタゾンではそのような作用は認められない