• ホーム
  • コレステロールがOrai1チャンネルの機能を調節する

コレステロールがOrai1チャンネルの機能を調節する

Cholesterol modulates Orai1 channel function

Research Article

Sci. Signal. 26 Jan 2016:
Vol. 9, Issue 412, pp. ra10
DOI: 10.1126/scisignal.aad7808

Isabella Derler1,*, Isaac Jardin1, Peter B. Stathopulos2, Martin Muik1, Marc Fahrner1, Vasilina Zayats3, Saurabh K. Pandey3, Michael Poteser4, Barbara Lackner1, Marketa Absolonova1, Rainer Schindl1, Klaus Groschner4, Rüdiger Ettrich3, Mitsu Ikura5, and Christoph Romanin1,*

1 Institute of Biophysics, Johannes Kepler University of Linz, Gruberstrasse 40, 4020 Linz, Austria.
2 Department of Physiology and Pharmacology, Schulich School of Medicine and Dentistry, University of Western Ontario, London, Ontario N6A 5C1, Canada.
3 Center for Nanobiology and Structural Biology, Institute of Microbiology, Academy of Sciences of the Czech Republic, CZ-373 33 Nové Hrady, Czech Republic.
4 Institute of Biophysics, Medical University of Graz, Harrachgasse 21/4, 8010 Graz, Austria.
5 Princess Margaret Cancer Centre and Department of Medical Biophysics, University of Toronto, Toronto, Ontario M5G 1L7, Canada.

* Corresponding author. E-mail: isabella.derler@jku.at (I.D.); christoph.romanin@jku.at (C.R.)

要約 STIM1(間質相互作用分子1)およびOraiタンパク質はCa2+放出活性化Ca2+(CRAC)チャネルの必須構成要素である。われわれはSTIM1を介したOrai1電流の調節におけるコレステロールの役割について注目した。化学的なコレステロール枯渇の誘発は、ストア作動性Ca2+流入(SOCE)およびOrai1電流を増強した。さらに粘膜型マスト細胞におけるコレステロールの枯渇は、内因性のCRAC電流を増強し、これはカルシウム流入を必要とするプロセスである脱顆粒の増大を伴っていた。コレステロール結合を無効化することが予想されるOrai1のアミノ末端の単一の点突然変異は、コレステロールの枯渇と同程度にSOCEを増強した。このようなコレステロール非結合型変異体を発現する細胞におけるOrai1活性の増大は、細胞膜中のOrai1量およびOrai1へのSTIM1の共役に影響しなかった。われわれはin vitroにおいてコレステロールがOrai1アミノ末端フラグメントに結合することを確認し、さらに細胞において完全長Orai1に結合することを確認した。このようにわれわれのデータから、Orai1が細胞膜中のコレステロール量を感知すること、さらにOrai1とコレステロールの相互作用がOrai1の活性を阻害し、それによりSOCEを制限することが明らかになった。

Citation: I. Derler, I. Jardin, P. B. Stathopulos, M. Muik, M. Fahrner, V. Zayats, S. K. Pandey, M. Poteser, B. Lackner, M. Absolonova, R. Schindl, K. Groschner, R. Ettrich, M. Ikura, C. Romanin, Cholesterol modulates Orai1 channel function. Sci. Signal. 9, ra10 (2016).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2016年1月26日号

Editors' Choice

がんの代謝
GTPセンサーは脂質キナーゼである

Research Article

キナーゼMEK1およびMEK2の機能的冗長性:Mek2のノックインによるMek1変異体の表現型の救済はタンパク質の閾値効果を明らかにする

コレステロールがOrai1チャンネルの機能を調節する

GyrBをAMP化し、フィラメント形成を促進することによってバクテリアDNA複製を阻害する酵素としてFic-1を同定

最新のResearch Article記事

2026年09月15日号

RAMP3近接相互作用因子のMYO6はリンパ管内皮細胞においてGPCR CLRの時間空間的シグナル伝達を決定する

2026年09月08日号

クロストリディオイデス・デフィシル(Clostridioides difficile)は宿主の栄養免疫に対する応答と共生生物由来の抗菌薬に対する応答を共役させることによって腸内での増殖を可能にする

2026年09月08日号

HRASはコドンおよびアレル特異的に変異型NRASが引き起こす形質転換を促進する

2026年09月01日号

ORAI Ca2+チャネルとSTIM1が神経血管カップリングにおいて毛細血管・細動脈間の伝達を駆動する

2026年08月25日号

BRAFの脊髄感覚シナプスへの動員は経シナプス的なNMDA受容体活性を増強することによって神経障害性疼痛を促進する