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細胞内陽イオンチャネルTRIC-B欠損マウスはコラーゲン産生を損ない、骨石灰化不全を示す

Mice lacking the intracellular cation channel TRIC-B have compromised collagen production and impaired bone mineralization

Research Article

Sci. Signal. 17 May 2016:
Vol. 9, Issue 428, pp. ra49
DOI: 10.1126/scisignal.aad9055

Chengzhu Zhao1,*, Atsuhiko Ichimura1,2,*, Nianchao Qian1,*, Tsunaki Iida1, Daiju Yamazaki1, Naruto Noma3, Masataka Asagiri3, Koji Yamamoto3, Shinji Komazaki4, Chikara Sato5, Fumiyo Aoyama6, Akira Sawaguchi6, Sho Kakizawa1, Miyuki Nishi1, and Hiroshi Takeshima1,†

1 Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Kyoto University, Kyoto 606-8501, Japan.
2 Keihanshin Consortium for Fostering the Next Generation of Global Leaders in Research (K-CONNEX), Kyoto University, Kyoto 606-8501, Japan.
3 Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto 606-8501, Japan.
4 Saitama Medical University, Saitama 350-0495, Japan.
5 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, Ibaraki 305-8568, Japan.
6 Faculty of Medicine, University of Miyazaki, Miyazaki 889-1692, Japan.

Corresponding author. Email: takeshim@pharm.kyoto-u.ac.jp

* These authors equally contributed to this work.

要約  三量体細胞内陽イオン(TRIC)チャネルTRIC-AおよびTRIC-Bは、主に小胞体(ER)に局在し、電気的中性を維持するため、カチオン流入を媒介することにより細胞内ストアからのCa2+放出を支持するようである。TRIC-Bの欠失や点突然変異は、常染色体劣性骨形成不全症の家系にみられる。Tric-bノックアウトマウスは、新生期呼吸不全を発症し、骨形成不良を示す。われわれは、骨表現型を引き起こす細胞異常を調べた。骨組織像は、Tric-bノックアウトマウスではコラーゲンマトリックス沈着が減少することを示していた。Tric-bノックアウトマウス由来の骨沈着細胞である骨芽細胞は、ERからのCa2+放出減少を示し、ERの膨張と関連した小胞体のCa2+含量増加を示した。これらの細胞はまた、ERを介したコラーゲン輸送の欠損と一致して、コラーゲンをコードする転写産物を減少させることなく、コラーゲンの放出を損なっていた。対照的に、Tric-bノックアウトマウス由来の骨分解細胞である破骨細胞は、野生型マウス由来のものと同様であった。したがって、TRIC-Bの機能は、骨石灰化に必要な、骨芽細胞によるコラーゲンの大量産生および放出を支持するのに不可欠である。

Citation: C. Zhao, A. Ichimura, N. Qian, T. Iida, D. Yamazaki, N. Noma, M. Asagiri, K. Yamamoto, S. Komazaki, C. Sato, F. Aoyama, A. Sawaguchi, S. Kakizawa, M. Nishi, H. Takeshima, Mice lacking the intracellular cation channel TRIC-B have compromised collagen production and impaired bone mineralization. Sci. Signal. 9, ra49 (2016).

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