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後根神経節における転写因子C/EBPβが末梢神経外傷による侵害受容過敏に寄与する

The transcription factor C/EBPβ in the dorsal root ganglion contributes to peripheral nerve trauma-induced nociceptive hypersensitivity

Research Article

Sci. Signal. 11 Jul 2017:
Vol. 10, Issue 487, eaam5345
DOI: 10.1126/scisignal.aam5345

Zhisong Li1,2,*, Yuanyuan Mao1,2,*, Lingli Liang2,*, Shaogen Wu2, Jingjing Yuan1,2, Kai Mo2, Weihua Cai2,3, Qingxiang Mao2, Jing Cao2,3, Alex Bekker2, Wei Zhang1,†, and Yuan-Xiang Tao1,2,3,4,†

1 Department of Anesthesiology, First Affiliated Hospital of Zhengzhou University, Zhengzhou, Henan 450052, China.
2 Department of Anesthesiology, New Jersey Medical School, Rutgers, State University of New Jersey, Newark, NJ 07103, USA.
3 Pain Research Institute, College of Basic Medicine, Zhengzhou University, Zhengzhou, Henan 450001, China.
4 Departments of Cell Biology and Molecular Medicine and Physiology, Pharmacology, and Neuroscience, New Jersey Medical School, Rutgers, State University of New Jersey, Newark, NJ 07103, USA.

† Corresponding author. Email: yuanxiang.tao@njms.rutgers.edu (Y.-X.T.); zhangw571012@126.com (W.Z.)

* These authors contributed equally to this work.

要約
神経外傷後の後根神経節(DRG)における遺伝子転写の変化が神経障害性疼痛の発生に寄与している。本項では、慢性絞扼性損傷(CCI)に起因する末梢神経外傷によってDRG内の転写因子C/EBPβ(CCAAT/エンハンサー結合タンパク質β)量が増加することを報告する。この増加を阻害すると、急性疼痛および自発運動に対する基礎反応に影響を及ぼすことなく、CCIによる機械的疼痛、熱痛および冷痛過敏の発現および持続を軽減した。逆に、このような増加を再現すると、機械的疼痛、熱痛および冷痛過敏が生じた。同側DRGにおいて、C/EBPβは、電位依存性カリウムチャネルサブユニットKv1.2およびμオピオイド受容体(MOR)量をmRNAおよびタンパク質レベルで減少させ、これにより同側DRGニューロンにおける興奮性が亢進し、モルヒネ鎮痛効果が低下すると予測される。これらの作用には、C/EPBβを介した、Kv1.2およびMORコード遺伝子のエピジェネティックサイレンサーであるG9aをコードするEhmt2(euchromatic histone-lysine N-methyltransferase 2)の転写活性化が必要であった。DRGにおけるC/EBPβの増加を阻害することにより、CCI後のモルヒネ鎮痛作用が改善した。これらの結果から、C/EBPβは神経障害性疼痛の内因性イニシエーターであり、本疾患の予防および治療の標的になり得ると考えられる。

Citation: Z. Li, Y. Mao, L. Liang, S. Wu, J. Yuan, K. Mo, W. Cai, Q. Mao, J. Cao, A. Bekker, W. Zhang, Y.-X. Tao, The transcription factor C/EBPβ in the dorsal root ganglion contributes to peripheral nerve trauma-induced nociceptive hypersensitivity. Sci. Signal. 10, eaam5345 (2017).

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