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モノラウリン酸グリセロールはLATとSLP-76ミクロクラスターとの結合を遮断することにより糸状仮足の形成を誘導する

Glycerol monolaurate induces filopodia formation by disrupting the association between LAT and SLP-76 microclusters

Research Article

Sci. Signal. 01 May 2018:
Vol. 11, Issue 528, eaam9095
DOI: 10.1126/scisignal.aam9095

Michael S. Zhang1, Phuong M. Tran1, Alexander J. Wolff1, Mikaela M. Tremblay1, Micaela G. Fosdick2, and Jon C. D. Houtman1,2,*

1 Department of Microbiology and Immunology, University of Iowa, Iowa City, IA 52242, USA.
2 Biomedical Sciences Program, Carver College of Medicine, University of Iowa, Iowa City, IA 52242, USA.

* Corresponding author. Email: jon-houtman@uiowa.edu

要約

モノラウリン酸グリセロール(GML)は強力な抗菌性を有し、T細胞受容体(TCR)誘導シグナル伝達およびT細胞エフェクター機能を抑制するモノグリセリドである。T細胞と抗原提示細胞の相互作用および感染部位への移動にはアクチン再編成が必要である。アクチン再編成はT細胞エフェクター機能において重要な役割を担っているため、本研究ではTCR活性化後のアクチン細胞骨格の再編成に対するGMLの影響を分析した。GML処理したヒトT細胞は無処理T細胞よりも接着性が低く、アクチン環構造を形成せず、多数の不適切な、アクチン介在性糸状仮足を形成することが明らかになった。これらの糸状仮足の形成は、アクチンもしくは微小管重合の制御因子のTCR近位での異常が原因ではなかった。代わりに、全反射照明蛍光顕微鏡観察を行なった結果、アクチン核化タンパク質Arp2ミクロクラスターの誤局在化が認められた。ただし、TCR誘導アクチン再編成に必要な、アダプタータンパク質SLP-76およびWASpやアクチン核化タンパク質ARPC3を含むミクロクラスターについてはそのような局在化は認められなかった。また、SLP-76ミクロクラスターはWASpおよびWAVEミクロクラスターと共局在したが、LATとは共局在しなかった。本研究のデータから、GMLはアクチン細胞骨格再編成を変化させることが示唆され、T細胞抑制剤としてのGMLの多様な機能が確認された。

Citation: M. S. Zhang, P. M. Tran, A. J. Wolff, M. M. Tremblay, M. G. Fosdick, J. C. D. Houtman, Glycerol monolaurate induces filopodia formation by disrupting the association between LAT and SLP-76 microclusters. Sci. Signal. 11, eaam9095 (2018).

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