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Gタンパク質共役受容体キナーゼ(GRK)はβ2-アドレナリン作動性受容体でバイアス型アゴニズムを調整する

G protein-coupled receptor kinases (GRKs) orchestrate biased agonism at the β2-adrenergic receptor

Research Article

Sci. Signal. 21 Aug 2018:
Vol. 11, Issue 544, eaar7084
DOI: 10.1126/scisignal.aar7084

Minjung Choi1,*, Dean P. Staus2,3,*,†, Laura M. Wingler2,3, Seungkirl Ahn2, Biswaranjan Pani2, William D. Capel2, and Robert J. Lefkowitz1,2,3,†

1 Department of Biochemistry, Duke University Medical Center, Durham, NC 27710, USA.
2 Department of Medicine, Duke University Medical Center, Durham, NC 27710, USA.
3 Howard Hughes Medical Institute, Duke University Medical Center, Durham, NC 27710, USA.

† Corresponding author. Email: dean@receptor-biol.duke.edu (D.P.S.); lefko001@receptor-biol.duke.edu (R.J.L.)

* These authors contributed equally to this work.

要約

Gタンパク質またはβ-アレスチン介在シグナル伝達経路を選択的に活性化するGタンパク質共役受容体(GPCR)のバイアス型アゴニストは、薬剤としての有効性および特異性が高いと考えられ、治療上、極めて有益である。この現象の基本メカニズムを理解する取り組みは、Gタンパク質とβ-アレスチンは、異なるGPCRコンフォメーションと選択的に共役するという仮説に焦点を当ててきた。しかし、GPCRキナーゼ(GRK)依存的受容体リン酸化は大部分のGPCRへのβ-アレスチン動員の重要な前提条件であるため、GRK自体が、バイアス型シグナル伝達の確立に重要な役割を果たしていると考えられる。本研究の結果、β2-アドレナリン作動性受容体(β2AR)の第5膜貫通ドメイン中の高度に保存された残基であるチロシン219のアラニン変異体(Y219A)は、β-アレスチンの動員、受容体内在化および細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)のβ-アレスチン介在性活性化ができなかったが、Gタンパク質を介したシグナル伝達能は保持していた。細胞内のβ-アレスチン動員の障害は、β2AR Y219A C末端のGRK介在性リン酸化の低下によるものであり、これはin vitroで精製成分を用いて再現された。さらに、in vitroでのβ2AR Y219AのC末端への合成リン酸化ペプチドの連結は、β-アレスチンの初期動員と受容体の細胞内コアへの関与の両方を救済した。これらのデータから、Y219Aの変異は、主に、β-アレスチンではなくGRK共役のコンフォメーション選択によって、Gタンパク質バイアス状態を生むことが示唆される。これらの知見から、GPCRのバイアス型アゴニズムの調整におけるGRKの重要性が浮き彫りになった。

Citation: M. Choi, D. P. Staus, L. M. Wingler, S. Ahn, B. Pani, W. D. Capel, R. J. Lefkowitz, G protein-coupled receptor kinases (GRKs) orchestrate biased agonism at the β2-adrenergic receptor. Sci. Signal. 11, eaar7084 (2018).

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