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受容体チロシンキナーゼHIR-1は低酸素と細胞外マトリックス傷害に対するHIF非依存性応答を調整する

The receptor tyrosine kinase HIR-1 coordinates HIF-independent responses to hypoxia and extracellular matrix injury

Research Article

Sci. Signal. 02 Oct 2018:
Vol. 11, Issue 550, eaat0138
DOI: 10.1126/scisignal.aat0138

Roman Vozdek1, Yong Long1,2, and Dengke K. Ma1,*

1 Cardiovascular Research Institute and Department of Physiology, University of California San Francisco, San Francisco, CA 94158, USA.
2 State Key Laboratory of Freshwater Ecology and Biotechnology, Institute of Hydrobiology, Chinese Academy of Sciences, Wuhan 430072, China.

* Corresponding author. Email: dengke.ma@ucsf.edu

要約

組織の酸素が不十分であること、すなわち低酸素は、虚血性疾患とがんの病態生理学の中心的な考え方である。低酸素は、細胞外マトリックス(ECM)リモデリング、細胞の代謝的適応、がん細胞の転移を促進する。われわれは、細胞が低酸素に応答する際に通る新たな経路を発見するために、線虫(Caenorhabditis elegans)において大規模順遺伝学的スクリーニングを行い、これまでに特性が明らかにされていない受容体チロシンキナーゼを同定し、HIR-1と名付けた。hir-1の機能喪失により、低酸素に伴うECM統合性の障害や、酸素依存性デュアルオキシダーゼ、ヘムペルオキシダーゼ、ECM恒常性に関与する角質コラーゲンの欠損に伴うECM統合性の障害が、表現型模写された。遺伝子抑制因子スクリーニングにより、HIR-1の下流の転写調節因子としてNHR-49とMDT-15が同定された。さらに、hir-1変異体では、長期の重度低酸素への適応とそこからの回復に異常が認められた。C. elegans のHIR-1は、他の生物でも保存されている可能性が高い機構を介して、低酸素と低酸素に伴うECMリモデリングに対する低酸素誘導因子非依存性の応答を調整すると考えられる。

Citation: R. Vozdek, Y. Long, D. K. Ma, The receptor tyrosine kinase HIR-1 coordinates HIF-independent responses to hypoxia and extracellular matrix injury. Sci. Signal. 11, eaat0138 (2018).

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