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がんタンパク質ユビキチンリガーゼMDM2によるPERIOD2分解と概日リズムの特異制御

Distinct control of PERIOD2 degradation and circadian rhythms by the oncoprotein and ubiquitin ligase MDM2

Research Article

Sci. Signal. 13 Nov 2018:
Vol. 11, Issue 556, eaau0715
DOI: 10.1126/scisignal.aau0715

JingJing Liu1,*,†, Xianlin Zou1,†, Tetsuya Gotoh1,‡, Anne M. Brown2, Liang Jiang1, Esther L. Wisdom1, Jae Kyoung Kim3, and Carla V. Finkielstein1,§

1 Integrated Cellular Responses Laboratory, Department of Biological Sciences, Biocomplexity Institute, Virginia Tech, Blacksburg, VA, USA.
2 Research and Informatics, University Libraries, Virginia Tech, Blacksburg, VA, USA.
3 Department of Mathematical Sciences, Korea Advanced Institute of Science and Technology, Daejeon, South Korea.

§ Corresponding author. Email: finkielc@vt.edu

* Present address: Department of Computational Biology, St. Jude Children's Research Hospital, Memphis, TN, USA.

† These authors contributed equally to this work.

‡ Present address: Laboratory of Cell Systems, Institute for Protein Research, Osaka University, Osaka, Japan.

要約

概日時計は、時計進行を駆動するコア調節成分の分解のタイミングを設定する翻訳後修飾に依存する。時計成分を分解の標的とするユビキチン修飾酵素は、主にリン酸化された基質を認識する。概日時計成分PERIOD 2(PER2)の分解は、SCFβ-TRCPユビキチンリガーゼ複合体の基質認識サブユニットとして機能するF-ボックス含有タンパク質であるβ-トランスデューシンリピート含有タンパク質(β-TrCP)によるそのリン酸特異的認識によって媒介される。しかしながら、PER2の安定性を調節するこの様式は、リン酸依存性PER2分解装置の機能的要素を欠く生物系において報告されている持続的な振動表現型を説明するには不十分である。われわれは、PER2を、ユビキチンリガーゼであるマウスダブルマイニュート2ホモログ(MDM2)のこれまで解明されていない基質として同定し、MDM2がPER2をPER2リン酸化とは独立の様式で分解の標的とすることを見出した。MDM2の調節解除は、腫瘍発生に有利なゲノムおよびエピジェネティック変化の蓄積に寄与することにより、腫瘍形成に主要な役割を果たす。MDM2媒介性のPER2ターンオーバーは、哺乳動物細胞における概日周期長を規定するのに重要であり、概日時計とがんとの関連性を強調する発見である。これらの結果は、細胞周期を超えるMDM2の特異的基質の範囲を概日成分を含むよう広げるだけでなく、これまで知られていない時計の調節因子を、腫瘍形成時にしばしば調節解除が見られる薬剤標的となりうるノードとして同定する。

Citation: J. Liu, X. Zou, T. Gotoh, A. M. Brown, L. Jiang, E. L. Wisdom, J. K. Kim, C. V. Finkielstein, Distinct control of PERIOD2 degradation and circadian rhythms by the oncoprotein and ubiquitin ligase MDM2. Sci. Signal. 11, eaau0715 (2018).

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