• ホーム
  • 小細胞肺がんにおいてLSD1阻害によりNOTCH活性化を標的化する

小細胞肺がんにおいてLSD1阻害によりNOTCH活性化を標的化する

Targeting NOTCH activation in small cell lung cancer through LSD1 inhibition

Research Article

Sci. Signal. 05 Feb 2019:
Vol. 12, Issue 567, eaau2922
DOI: 10.1126/scisignal.aau2922

Arnaud Augert1,*, Emily Eastwood1,*, Ali H. Ibrahim1, Nan Wu1, Eli Grunblatt1, Ryan Basom2, Denny Liggitt3, Keith D. Eaton4, Renato Martins4, John T. Poirier5, Charles M. Rudin5, Francesca Milletti6, Wei-Yi Cheng6, Fiona Mack6, and David MacPherson1,7,†

1 Divisions of Human Biology and Public Health Sciences, Fred Hutchinson Cancer Research Center, 1100 Fairview Ave. N, Seattle, WA 98109, USA.
2 Genomics and Bioinformatics Shared Resource, Fred Hutchinson Cancer Research Center, 1100 Fairview Ave. N, Seattle, WA 98109, USA.
3 Department of Comparative Medicine, University of Washington, Seattle, WA 98195, USA.
4 Division of Medical Oncology, Department of Medicine, University of Washington, Seattle, WA 98109, USA.
5 Department of Medicine, Memorial Sloan Kettering Cancer Center, New York, NY 10065, USA.
6 Pharmaceutical Research and Early Development, Roche Innovation Center, New York, NY 10016, USA.
7 Department of Genome Sciences, University of Washington, Seattle, WA 98195, USA.

† Corresponding author. Email: dmacpher@fredhutch.org

* These authors contributed equally to this work.

要約

小細胞肺がん(SCLC)は、難治性で悪性の神経内分泌型のがんで、ここ数十年の間に第一選択の標準治療の変更はほとんどなされていない。非小細胞肺がん(NSCLC)とは異なり、SCLCは治療的介入のための作用可能な変異をほとんど持っていない。リジン特異的ヒストンデメチラーゼ1A(LSD1はKDM1Aとしても知られている)阻害剤は、SCLCモデルにおいて選択的活性をもつことが以前に示されていたが、その基となる機構は不明であった。本研究では、われわれは選択的LSD1阻害剤ORY-1001への曝露がNOTCH経路を活性化し、転写因子ASCL1の抑制とSCLC腫瘍形成の抑制をもたらすことを見出した。われわれの解析は、LSD1がNOTCH1遺伝子座に結合し、それによりNOTCH1の発現および下流のシグナル伝達を抑制することを明らかにした。LSD1阻害剤を用いたNOTCHシグナル伝達の再活性化は、ASCL1および神経内分泌細胞系譜遺伝子の発現を減少させた。ノックダウン実験により、薬理学的阻害剤に基づく結果が確認された。in vivoでは、SCLC患者由来異種移植片(PDX)モデルにおけるLSD1阻害に対する感受性は、阻害によるNOTCH経路活性化および神経内分泌表現型の抑制の程度と相関していた。化学療法抵抗性PDXモデルにおいて、ORY-1001によって誘発されたNOTCH活性化により、完全かつ持続的な腫瘍退縮が生じた。われわれの発見は、LSD1阻害剤がこの腫瘍においてどのように機能するかを明らかにし、SCLCのための新規の標的療法としてのそれらの可能性を支持する。

Citation: A. Augert, E. Eastwood, A. H. Ibrahim, N. Wu, E. Grunblatt, R. Basom, D. Liggitt,K. D. Eaton, R. Martins, J. T. Poirier, C. M. Rudin, F. Milletti, W.-Y. Cheng, F. Mack, D. MacPherson,Targeting NOTCH activation in small cell lung cancer through LSD1 inhibition. Sci. Signal. 12, eaau2922 (2019).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2019年2月5日号

Editor's Choice

転移性黒色腫におけるオートファジー非依存性p62

Research Article

低酸素環境下のがん関連線維芽細胞はNCBP2-AS2/HIARを増加させ、VEGFシグナル伝達の増強を介して内皮細胞発芽を促進する

小細胞肺がんにおいてLSD1阻害によりNOTCH活性化を標的化する

アダプタータンパク質CIN85によるT細胞の活性化および機能の抑制

最新のResearch Article記事

2019年10月1日号

複数生物種でCDK4/6阻害とVHL欠損の間に認められるHIF非依存性合成致死性

LGP2はPACTに結合しRIG-IおよびMDA5を介した抗ウイルス応答を調節する

2019年9月24日号

標的療法に対するKRAS変異アレル特異的な反応のシステム機構

脳由来神経栄養因子による感覚ニューロンT型Ca2+チャネルの刺激は末梢痛覚感受性の増加に寄与する

2019年9月17日号

腫瘍由来のTGF-βがミトコンドリア呼吸を阻害してヒトCD4+T細胞によるIFN-γ産生を抑制する