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CD13はIQGAP1-ARF6-EFA6複合体を細胞膜に連結し、ARF6活性化、β1インテグリンリサイクリングおよび細胞移動を促進する。
CD13 tethers the IQGAP1-ARF6-EFA6 complex to the plasma membrane to promote ARF6 activation, β1 integrin recycling, and cell migration
Sci. Signal. 30 Apr 2019:
Vol. 12, Issue 579, eaav5938
DOI: 10.1126/scisignal.aav5938
Mallika Ghosh*, Robin Lo, Ivan Ivic, Brian Aguilera, Veneta Qendro, Charan Devarakonda, and Linda H. Shapiro*
Center for Vascular Biology, Department of Cell Biology, University of Connecticut School of Medicine, Farmington, CT 06032, USA.
* Corresponding author. Email: mghosh@uchc.edu (M.G.); lshapiro@uchc.edu (L.H.S.)
要約
細胞外マトリックス(ECM)への細胞接着には、インテグリンの内在化と表面へのリサイクリングのバランスが必要であり、これには多数のタンパク質が介在することから、プロセスの複雑性が強調される。各種細胞において、リガンド結合が生じると、β1インテグリンが内在化され、初期エンドソームに輸送され、リサイクリングエンドソームを介して細胞膜に戻る。この輸送プロセスは特定のグアニン交換因子(GEF)およびそれらのGTPアーゼ活性化タンパク質(GAP)による低分子量グアノシントリホスファターゼ(GTPアーゼ)の周期的活性化および不活化に依存している。本研究では、細胞間接着および受容体依存的エンドサイトーシスを制御する多機能性膜貫通分子である細胞表面抗原CD13も細胞移動を促進し、細胞接着部位およびその先端に、β1インテグリンと共局在化することを示した。CD13が欠損すると、内在化したβ1インテグリンの後期エンドソームへの異常輸送が起き、最終的にはβ1インテグリンが分解された。われわれのデータから、CD13はARF6-GEF EFA6を細胞膜で配置することにより、ARF6 GTPアーゼ活性を促進することが示された。移動細胞では、先端のリン酸化CD13、IQGAP1、GTP結合型(活性型)ARF6およびEFA6を含む複合体がARF6 GTPアーゼのサイクリングおよび細胞移動を促進した。これらの所見から、受容体リサイクリングの基本的な細胞プロセス、低分子量GTPアーゼ活性の制御、細胞‐ECM相互作用および細胞移動におけるCD13の役割が明らかになった。
Citation: M. Ghosh, R. Lo, I. Ivic, B. Aguilera, V. Qendro, C. Devarakonda, L. H. Shapiro, CD13 tethers the IQGAP1-ARF6-EFA6 complex to the plasma membrane to promote ARF6 activation, β1 integrin recycling, and cell migration. Sci. Signal. 12, eaav5938 (2019).