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L型Ca2+チャンネルに媒介されるCa2+流入が、生理的および病態生理的条件に対してニューロンのミトコンドリア機能を調節する

L-type Ca2+ channel-mediated Ca2+ influx adjusts neuronal mitochondrial function to physiological and pathophysiological conditions

Research Article

Sci. Signal. 11 Feb 2020:
Vol. 13, Issue 618, eaaw6923
DOI: 10.1126/scisignal.aaw6923

Matej Hotka1,*, Michal Cagalinec1,2,3, Karlheinz Hilber1, Livia Hool4,5, Stefan Boehm1, and Helmut Kubista1,*

  1. 1 Center of Physiology and Pharmacology, Department of Neurophysiology and Neuropharmacology, Medical University of Vienna, Währingerstrasse 13a, 1090, Vienna, Austria.
  2. 2 Department of Cellular Cardiology, Institute of Experimental Endocrinology, Biomedical Research Center, Slovak Academy of Sciences, Dúbravská cesta 9, 845 05 Bratislava, Slovakia.
  3. 3 Laboratory of Mitochondrial Dynamics, Department of Pharmacology, Institute of Biomedicine and Translational Medicine, Faculty of Medicine, University of Tartu, Ravila 19, 50 411 Tartu, Estonia.
  4. 4 School of Human Sciences (Physiology), The University of Western Australia, Crawley, WA 6009, Australia.
  5. 5 Victor Chang Cardiac Research Institute, Sydney, NSW 2010, Australia.

* Corresponding author. Email: matej.hotka@meduniwien.ac.at (M.H.); helmut.kubista@meduniwien.ac.at (H.K.)

要約

L型電位依存性Ca2+チャンネル(LTCC)は神経変性プロセスおよび細胞死に関与している。したがってLTCCアンタゴニストは神経保護作用をもつと提案されてきたが、意図的なLTCCの活性化も有益な作用を持ち得ることから、この提案については議論が分かれている。LTCCに媒介されるCa2+流入はミトコンドリアの機能に影響し、これが細胞の生存性の調節に重要な役割を果たしている。そこでわれわれは培養海馬ニューロンを用い、LTCCに媒介されるCa2+流入の調節が、ミトコンドリアの機能に及ぼす影響を検討した。LTCCを活性化するため、細胞外K+濃度を上げるかまたはGABAA受容体アンタゴニストであるビククリンを添加することでニューロンの活動を刺激した。LTCCの活性は、作動薬(Bay K8644)またはジヒドロピリジン系拮抗薬(イスラジピン)の添加により変化した。われわれの結果は、LTCCに媒介されるCa22+流入が二峰性を示してミトコンドリア機能に影響することを実証した。中等度の刺激強度では、細胞内ストアからのCa22+誘導性Ca22+放出に係わる作用であるATP合成酵素活性が亢進した。一方、高LTCCに媒介されるCa2+負荷はATP合成酵素の活性を反転モードの動作へと切り替えた。一酸化窒素を必要としたこの作用は、ミトコンドリアの脱分極を抑制し、ミトコンドリアCa2+の持続的増加を助長した。われわれの所見は、ミトコンドリア機能の調節および維持において、LTCCに媒介されるCa2+流入が複雑な役割をもつことを示している。このことから、ニューロンを神経変性から保護するためにLTCC阻害薬を使用することは、慎重に再考すべきである。

Citation: V. DiGiacomo, M. Maziarz, A. Luebbers, J. M. Norris, P. Laksono, M. Garcia-Marcos, Probing the mutational landscape of regulators of G protein signaling proteins in cancer. Sci. Signal. 13, eaax8620 (2020).

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