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可逆的システイン酸化によるオーロラAの制御から、進化的に保存されているSer/Thrプロテインキナーゼ活性のレドックス制御が明らかに

Aurora A regulation by reversible cysteine oxidation reveals evolutionarily conserved redox control of Ser/Thr protein kinase activity

Research Article

Sci. Signal. 07 Jul 2020:
Vol. 13, Issue 639, eaax2713
DOI: 10.1126/scisignal.aax2713

Dominic P. Byrne1,*, Safal Shrestha2,3, Martin Galler4, Min Cao4, Leonard A. Daly1,5, Amy E. Campbell1,5, Claire E. Eyers1,5, Elizabeth A. Veal4, Natarajan Kannan2,3, and Patrick A. Eyers1,*

  1. 1 Department of Biochemistry and Systems Biology, Institute of Systems, Molecular and Integrative Biology, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.
  2. 2 Institute of Bioinformatics, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
  3. 3 Department of Biochemistry and Molecular Biology, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
  4. 4 Biosciences Institute, Newcastle University, Newcastle upon Tyne NE2 4HH, UK.
  5. 5 Centre for Proteome Research, Department of Biochemistry and Systems Biology, Institute of Systems, Molecular and Integrative Biology, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.

* Corresponding author. Email: dominic.byrne@liverpool.ac.uk (D.P.B.); patrick.eyers@liverpool.ac.uk (P.A.E.)

要約

活性酸素種(ROS)は細胞シグナル伝達の生理的メディエーターであり、ヒト疾患において有害な役割を果たす可能性がある。本研究においてわれわれは、Ser/ThrキナーゼであるオーロラAの触媒活性が、保存されているシステイン残基(Cys290)の酸化により阻害されることを見出した。この残基は、活性化セグメント内の重要なリン酸化部位であるThr288に隣接している。Cysは、ヒトの約100個のSer/Thrキナーゼで同等な部位に存在しており、われわれはこの残基がヒトオーロラAの活性のみならず、分裂酵母MAPK活性化キナーゼ(Srk1)およびPKA(Pka1)の活性にも重要であることを見出した。さらに、この保存されているCysの存在は、ヒトCAMK、AGCおよびAGC様キナーゼの集団が生化学的にレドックス感受性を示すことを予測した。このようにわれわれは、オーロラAの保存されているCys290のレドックス修飾が、真核生物のSer/Thrキナーゼにおいて広範に存在する、これまで正しく評価されていなかった制御機構である可能性を予測した。これら酵素がもつ重要な生物学的役割を考慮すると、以上の所見は、ROSに対する生理的および病的な反応の理解において意義があり、活性化セグメントの多価修飾を通したプロテインキナーゼの調節の重要性を浮き彫りにしている。

Citation: D. P. Byrne, S. Shrestha, M. Galler, M. Cao, L. A. Daly, A. E. Campbell, C. E. Eyers, E. A. Veal, N. Kannan, P. A. Eyers, Aurora A regulation by reversible cysteine oxidation reveals evolutionarily conserved redox control of Ser/Thr protein kinase activity. Sci. Signal. 13, eaax2713 (2020).

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