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定量的なキナーゼ・ホスファターゼプロファイリングからCDK1がPP2Acをリン酸化して有糸分裂開始を促進することが明らかに

Quantitative kinase and phosphatase profiling reveal that CDK1 phosphorylates PP2Ac to promote mitotic entry

Research Article

Sci. Signal. 08 Sep 2020:
Vol. 13, Issue 648, eaba7823
DOI: 10.1126/scisignal.aba7823

Isha Nasa1,2, Lauren E. Cressey1, Thomas Kruse3, Emil P. T. Hertz3, Jiang Gui4, Lee M. Graves5, Jakob Nilsson3, and Arminja N. Kettenbach1,2,*

  1. 1 Department of Biochemistry and Cell Biology, Geisel School of Medicine at Dartmouth College, Hanover, NH 03755, USA.
  2. 2 Norris Cotton Cancer Center, Dartmouth-Hitchcock Medical Center at Dartmouth, Lebanon, NH 03766, USA.
  3. 3 Novo Nordisk Foundation Center for Protein Research, Faculty of Health and Medical Sciences, University of Copenhagen, DK-2200 Copenhagen, Denmark.
  4. 4 Department of Biomedical Data Science, Geisel School of Medicine at Dartmouth College, Lebanon, NH 03756, USA.
  5. 5 Department of Pharmacology, University of North Carolina School of Medicine, Chapel Hill, NC 27599, USA.

* Corresponding author. Email: arminja.n.kettenbach@dartmouth.edu

要約

プロテインキナーゼによるリン酸化タンパク質ホスファターゼ(PPP)の相反的調節は、細胞周期、とりわけキナーゼの役割が広範に研究されている有糸分裂の進行と制御に不可欠である。PPPは、真核細胞におけるセリン/スレオニン脱リン酸化の多くを実行し、ホロ酵素複合体における保存された触媒サブユニットと個別の調節サブユニットとの相互作用を介して、基質選択性および特異性を獲得する。質量分析に基づく化学プロテオミクス手法による内因性PPPホロ酵素複合体の濃縮、同定、定量化と、キナーゼプロファイリングを併用して、われわれは、有糸分裂細胞におけるPPPホロ酵素のリン酸化依存性調節を検討した。サイクリン依存性キナーゼ1(CDK1)が、ホスファターゼPP2Aの触媒サブユニットのスレオニン残基をリン酸化し、調節サブユニットB55とのホロ酵素形成を妨害することがわかった。その結果生じる、PP2A-B55基質の脱リン酸化の低下によって、有糸分裂開始が促進された。CDK1によるこの直接リン酸化が、これまでに報告された間接機構に加わったことによって、有糸分裂開始の調節におけるCDK1とPP2Aとの相互作用に一層が追加された。

Citation: I. Nasa, L. E. Cressey, T. Kruse, E. P. T. Hertz, J. Gui, L. M. Graves, J. Nilsson, A. N. Kettenbach, Quantitative kinase and phosphatase profiling reveal that CDK1 phosphorylates PP2Ac to promote mitotic entry. Sci. Signal. 13, eaba7823 (2020).

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