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ZAP70の自己抑制を弱める疾患関連変異が弱いリガンドや自己リガンドに対する応答を促進する

A disease-associated mutation that weakens ZAP70 autoinhibition enhances responses to weak and self-ligands

Research Article

Sci. Signal. 02 Feb 2021:
Vol. 14, Issue 668, eabc4479
DOI: 10.1126/scisignal.abc4479

Lin Shen1, Mehrdad Matloubian1, Theresa A. Kadlecek1,2, and Arthur Weiss1,2,*

  1. 1 Rosalind Russell and Ephraim P. Engleman Rheumatology Research Center, Division of Rheumatology, University of California, San Francisco, San Francisco, CA 94143, USA.
  2. 2 Howard Hughes Medical Institute, University of California, San Francisco, San Francisco, CA 94143, USA.

* Corresponding author. Email: arthur.weiss@ucsf.edu

要約

細胞質キナーゼZAP70は、T細胞抗原受容体(TCR)シグナル伝達にとってきわめて重要である。ZAP70のR360P変異は、早期発症型家族性自己免疫症候群の原因となる。R360P変異の構造的位置への作用と生化学的シグナル伝達への作用は、ZAP70の自己抑制的な高次構造の減弱と一致する。ZAP70 R360P変異とポリクローナルTCRレパートリーを有するマウスでは、T細胞の発生は比較的正常であったが、シグナル伝達の亢進が認められた。また、R360P変異は、LCMV感染後の濾胞性ヘルパーT細胞の増殖を促進した。TCRレパートリーが変化した可能性を排除するために、R360PマウスにOTIトランスジェニックTCRを導入すると、弱いアゴニストや自己ペプチドなどの比較的弱い刺激に対するT細胞応答が亢進された。これらの観察結果は、R360P変異によってZAP70の自己抑制が崩壊すると、通常なら野生型T細胞に無視される自己抗原に対して、成熟T細胞の感受性が高まることを示唆している。この機構はR360P変異を有するヒト患者における免疫寛容の破綻に寄与している可能性がある。

Citation: L. Shen, M. Matloubian, T. A. Kadlecek, A. Weiss, A disease-associated mutation that weakens ZAP70 autoinhibition enhances responses to weak and self-ligands. Sci. Signal. 14, eabc4479 (2021).

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