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Z-DNA結合タンパク質1により媒介される亜ヒ酸塩誘発ネクロトーシスには標準的な細胞ストレス顆粒が必要である
Canonical cellular stress granules are required for arsenite-induced necroptosis mediated by Z-DNA-binding protein 1
SCIENCE SIGNALING
14 Mar 2023 Vol 16, Issue 776
DOI: 10.1126/scisignal.abq0837
Mateusz Szczerba1, †, Brian Johnson1, †, ‡, Francesco Acciai2, Carolina Gogerty1, 3, Megan McCaughan1, 3, Jacqueline Williams1, 3, Karen V. Kibler1, Bertram L. Jacobs1, 3, *
- 1 Biodesign Center for Immunotherapy, Vaccines and Virotherapy, Arizona State University, Tempe, AZ 85281, USA.
- 2 College of Health Solutions, Arizona State University, Phoenix, AZ 85004, USA.
- 3 School of Life Sciences, Arizona State University, Tempe, AZ 85281, USA.
† These authors contributed equally to this work.
‡ Present address: Office of Workforce Planning and Development, National Cancer Institute, Department of Health and Human Services, Bethesda, MD 20892, USA.
* Corresponding author. Email: bjacobs@asu.edu
ネクロトーシスによりストレスが死に至る
細胞ストレスは、ストレスが収まった後に放出されてRNA翻訳を再開できるようにする、停止した翻訳複合体からなる非膜構造であるストレス顆粒の形成を誘発する。Szczerbaらは、キナーゼRIPK3によるリン酸化後にタンパク質MLKLにより生成される細胞膜の穿刺から生じる調節された細胞死経路である、酸化ストレス誘発ネクロトーシスにおけるストレス顆粒の役割を明らかにした。Z-DNA結合タンパク質ZBP1はストレス顆粒にRIPK3を動員し、酸化ストレスを引き起こす環境汚染物質である亜ヒ酸塩に応答してネクロトーシスを誘発した。これらの結果は、酸化ストレスを受けた細胞のネクロトーシス調節におけるストレス顆粒とZBP1の役割を明らかにする。-WW
要約
細胞ストレス顆粒は、ストレスを受けた細胞で生じ、細胞の生存を促進する。ストレス顆粒に局在する細胞タンパク質はZ-DNA結合タンパク質1(ZBP1)であり、これはキナーゼRIPK3により媒介されるプログラム細胞死経路であるネクロトーシスで主要な役割を果たす。ここでは、ストレス顆粒誘導物質である亜ヒ酸塩がRIPK3依存性ネクロトーシスを活性化することを示した。この経路には、亜ヒ酸塩誘導性のストレス顆粒に局在するZBP1が必要であった。RIPK3は、ZBP1の存在下でストレス顆粒に局在し、ZBP1-RIPK3ネクロソームの形成、RIPK3エフェクターMLKLのリン酸化、およびネクロトーシスの実行を導いた。ストレス顆粒を形成しなかった細胞は、亜ヒ酸塩に応答してネクロトーシスを誘発しなかった。合わせると、これらの結果は、亜ヒ酸塩がストレス顆粒形成に依存する様式でZBP1を介したネクロトーシスを誘発することを示している。