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特定生化学種に対する複数の摂動測定に基づくシグナル伝達経路トポロジーの推測

Inferring Signaling Pathway Topologies from Multiple Perturbation Measurements of Specific Biochemical Species

Research Article

Sci. Signal., 16 March 2010
Vol. 3, Issue 113, p. ra20
[DOI: 10.1126/scisignal.2000517]

Tian-Rui Xu1*, Vladislav Vyshemirsky2*, Amelie Gormand1*†, Alex von Kriegsheim3‡, Mark Girolami, George S. Baillie1, Dominic Ketley2, Allan J. Dunlop1, Graeme Milligan1, Miles D. Houslay1, and Walter Kolch1,3‡§

1 Faculty of Biomedical and Life Sciences, University of Glasgow, Glasgow G12 8QQ, UK.
2 Department of Computing Science, University of Glasgow, Glasgow G12 8QQ, UK.
3 The Beatson Institute for Cancer Research, Glasgow G61 1BD, UK.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: Department of Experimental Medical Science, Lund University, BMC C11, SE 221 84 Lund, Sweden. E-mail: amelie.gormand@med.lu.se

‡ Present address: Systems Biology Ireland, University College Dublin, Belfield, Dublin 4, Dublin, Ireland.

§ To whom correspondence should be addressed. E-mail: girolami@dcs.gla.ac.uk (M.G.) and walter.kolch@ucd.ie (W.K.).

要約:シグナル伝達経路による生物学的判断の仕様は、活性化ダイナミクスとネットワークトポロジーの間の相互作 用によりコードされている。われわれは複雑なネットワークを記述することはできるものの、細胞がある特定のシグナルを伝達するために実際に使用しているト ポロジーを簡単に決定することはできない。完全な仮説空間を解明するためには、膨大な数の実験をコンビナトリアルに行う必要があるので、考えられるすべて のトポロジーを実験的に検討することは不可能である。今回は、ベイズ推論に基づくモデルが、この仮説空間を探索して制約する手法となり、経路モデルの合理 的なランク付けを可能にすることを明らかにした。われわれの手法では、複数の摂動を組み合わせるとき、少数の生化学種の測定値を用いた推測が可能である。 概念の証明として、上皮増殖因子による細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)経路の活性化について検討した。予測して実験的に検証されたモデルから、2つ の異なる細胞株においてERKを完全に活性化するためには、Raf-1と(意外にも)B-Rafの両方が必要なことが明らかになった。このように、利用で きる生化学的および動力学的測定値が限られている場合でも、この手法によれば、証拠として裏付けられる経路のトポロジーを合理的に推測することができる。

T.-R. Xu, V. Vyshemirsky, A. Gormand, A. von Kriegsheim, M. Girolami, G. S. Baillie, D. Ketley, A. J. Dunlop, G. Milligan, M. D. Houslay, W. Kolch, Inferring Signaling Pathway Topologies from Multiple Perturbation Measurements of Specific Biochemical Species. Sci. Signal. 3, ra20 (2010).

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