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プロテインキナーゼCK2は亜鉛チャネルZIP7のリン酸化によってサイトゾルの亜鉛シグナル伝達経路を惹起する

Protein Kinase CK2 Triggers Cytosolic Zinc Signaling Pathways by Phosphorylation of Zinc Channel ZIP7

Research Article

Sci. Signal., 7 February 2012
Vol. 5, Issue 210, p. ra11
[DOI: 10.1126/scisignal.2002585]

Kathryn M. Taylor1*, Stephen Hiscox1, Robert I. Nicholson1, Christer Hogstrand2†, and Peter Kille3†

1 Breast Cancer Molecular Pharmacology Group, School of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences, Cardiff University, Redwood Building, King Edward VIIth Avenue, Cardiff CF10 3NB, UK.
2 Metals Metabolism Group, Diabetes and Nutritional Sciences Division, King's College London, 3.85 Franklin-Wilkins Building, 150 Stamford Street, London SE1 9NH, UK.
3 Department of Biosciences, Cardiff University, Main Building, Museum Avenue, Cardiff CF10 3AT, UK.

† These authors contributed equally to this work.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: taylorkm@cardiff.ac.uk

要約:遷移元素である亜鉛は、細胞内セカンドメッセンジャーであることが最近明らかになり、細胞増殖を引き起こすシグナル伝達経路などの経路への関与が示唆されている。ZIP(ZRT1およびIRT1様タンパク質)ファミリー(溶質キャリヤータンパク質ファミリー39A[SLC39A]とも呼ばれる)の亜鉛チャネルは、細胞外シグナルに応答して、サイトゾルの遊離亜鉛(Zn2+)濃度を一過性に増大させる。本稿でわれわれは、小胞体亜鉛チャネルZIP7の進化的に保存されている残基のリン酸化が、細胞内ストアからのZn2+のゲート制御性放出と関連しており、チロシンキナーゼの活性化、およびAKTと細胞外シグナル制御キナーゼ1および2のリン酸化を引き起こすことを示す。われわれは、薬理学的操作、近接ライゲーションアッセイおよび突然変異誘発によって、プロテインキナーゼCK2がZIP7活性化に関与するキナーゼであることを確認した。これらの知見を総合すると、真核生物における遷移元素チャネルは、細胞シグナル伝達カスケードの一環として、リン酸化によって翻訳後に活性化される場合があることが明らかになった。われわれの研究は、亜鉛の細胞内ストアからの調節性放出を増殖応答と細胞移動に関与するキナーゼのリン酸化と関連づけ、このような事象においてZIP7と亜鉛シグナルが果たす機能的役割を示唆するる。増殖および移動との関連性、および抗アポトーシス作用を有し、細胞分裂を促進するキナーゼであるCK2によるZIP7の活性化から、ZIP7は抗がん剤開発の標的となる可能性があると考えられる。

K. M. Taylor, S. Hiscox, R. I. Nicholson, C. Hogstrand, P. Kille, Protein Kinase CK2 Triggers Cytosolic Zinc Signaling Pathways by Phosphorylation of Zinc Channel ZIP7. Sci. Signal. 5, ra11 (2012).

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2012年2月7日号

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