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キナーゼHipAおよびHipA7は大腸菌内の異なる基質プールをリン酸化し多剤耐性を促進する

The kinases HipA and HipA7 phosphorylate different substrate pools in Escherichia coli to promote multidrug tolerance

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Sci. Signal. 11 Sep 2018:
Vol. 11, Issue 547, eaat5750
DOI: 10.1126/scisignal.aat5750

Maja Semanjski1, Elsa Germain2,*, Katrin Bratl1, Andreas Kiessling1, Kenn Gerdes2,†, and Boris Macek1,†

1 Proteome Center Tuebingen, Interfaculty Institute for Cell Biology, University of Tuebingen, Auf der Morgenstelle 15, 72076 Tuebingen, Germany.
2 Centre for Bacterial Stress Response and Persistence, Department of Biology, University of Copenhagen, Ole Maaloesvej 5, DK-2200 Copenhagen, Denmark.

† Corresponding author. Email: boris.macek@uni-tuebingen.de (B.M.); kgerdes@bio.ku.dk (K.G.)

* Present address: Laboratoire de Chimie Bacterienne, CNRS, L'Institut de Microbiologie de la Méditerranée, 31 Chemin Joseph Aiguier, 13009 Marseille, France.

要約

細菌のセリン-スレオニンプロテインキナーゼHipAは、グルタミン酸-tRNAリガーゼ(GltX)をリン酸化することにより多剤耐性を促進し、翻訳の停止、増殖の阻害、および生理的休眠状態(持続性)の誘導をもたらす。HipAの変異体HipA7は、細胞増殖を阻害する効率が低いにもかかわらず、実質的に持続性を増加させる。われわれは、この表現型の違いが、両キナーゼに標的とされる基質の違いによって引き起こされると仮定した。われわれは、大腸菌(Escherichia coli)でHipAおよびHipA7を過剰生成し、SILACベースの定量的リン酸化プロテオミクスによって内因性基質を同定した。われわれは、GltXが両キナーゼ変異体の主な基質であり、持続性の主な決定因子の可能性があることを確認した。HipAおよびHipA7がプラスミドから適度に過剰生成された場合、HipA7はGltXのみを標的としたが、HipAはリボソームタンパク質L11(RplK)および複製開始の負の調節因子SeqAのような翻訳、転写および複製に関与するいくつかのさらなる基質をリン酸化した。HipA7は、HipAと比較して低いキナーゼ活性の示し、高コピー数プラスミドから産生された場合にのみHipAと同様の基質プールを標的とした。キナーゼ変異体は、自己リン酸化においても異なっており、HipA7では実質的に低下していた。染色体から内因的に産生された場合、HipAは抗毒素HipBによる阻害のため、活性を示さなかったが、HipA7はGltXおよびファージショックタンパク質PspAをリン酸化した。初期試験は、HipA誘発性のRplKのリン酸化と持続性または増殖阻害との間の関連を明らかにせず、他のHipA特異的基質が増殖阻害の原因である可能性が高いことを示唆した。われわれの結果は、HipA7の作用の理解に寄与し、HipA関連持続性を解明するための資源を提示する。

Citation: M. Semanjski, E. Germain, K. Bratl, A. Kiessling, K. Gerdes, B. Macek, The kinases HipA and HipA7 phosphorylate different substrate pools in Escherichia coli to promote multidrug tolerance. Sci. Signal. 11, eaat5750 (2018).

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