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ホスファチジルイノシトール4-リン酸はGPCR刺激によるホスホイノシチド産生の主な源である

Phosphatidylinositol 4-phosphate is a major source of GPCR-stimulated phosphoinositide production

Research Article

Sci. Signal. 11 Sep 2018:
Vol. 11, Issue 547, eaan1210
DOI: 10.1126/scisignal.aan1210

Rafael Gil de Rubio1, Richard F. Ransom2, Sundeep Malik1, David I. Yule1, Arun Anantharam2, and Alan V. Smrcka1,2,*

1 Department of Pharmacology and Physiology, University of Rochester, Rochester, NY 14642, USA.
2 Department of Pharmacology, University of Michigan, Ann Arbor, MI 48109, USA.

* Corresponding author. Email: avsmrcka@umich.edu

要約

ホスホリパーゼC(PLC)酵素は、ほぼすべての哺乳類細胞において、受容体活性化に応答して、細胞膜(PM)脂質であるホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸(PI4,5P2)を加水分解し、セカンドメッセンジャーであるイノシトール三リン酸(IP3)とジアシルグリセロール(DAG)を産生する。われわれは以前に、心臓細胞のGタンパク質共役受容体(GPCR)を刺激すると、ゴルジでホスファチジルイノシトール4-リン酸(PI4P)のPLC依存性加水分解が発生し、この過程は心肥大において核内プロテインキナーゼD(PKD)の活性化に必要であることを見出した。今回は、GPCR刺激によるPLC活性化に続くPI4Pの直接加水分解が、DAG産生の一般的機構である可能性があるという仮説を立てた。種々の細胞において、GFPを用いたPI4Pの検出により、PMおよびゴルジPI4PプールのGPCR活性化依存性の変化を測定した。さまざまなアゴニストを用いた刺激により、ゴルジとPMにおいて、PI4Pに関連する蛍光が時間依存的に減少したが、PI4,5P2に関連する蛍光にはそのような減少は認められなかった。GPCR刺激の前にPMからPI4,5P2を標的として枯渇させても、PMまたはゴルジPI4Pの枯渇、総イノシトールリン酸(IP)産生量、PKD活性化には影響がなかった。一方、PM特異的なPI4Pの急性枯渇によって、GPCR依存性のIP産生とPKD活性化が完全に阻害されたが、PI4,5P2存在量には変化がなかった。ゴルジPI4Pの急性枯渇によって、これらの過程に影響は認められなかった。以上のデータから、PM PI4,5P2 プールの大半はGPCR刺激によるホスホイノシチド加水分解に関与しておらず、PMのPI4Pが、受容体刺激によるホスホイノシチド加水分解とDAG産生の大部分を担っていることが示唆される。

Citation: R. G. de Rubio, R. F. Ransom, S. Malik, D. I. Yule, A. Anantharam, A. V. Smrcka, Phosphatidylinositol 4-phosphate is a major source of GPCR-stimulated phosphoinositide production. Sci. Signal. 11, eaan1210 (2018).

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