• ホーム
  • ルシフェラーゼ相補性に基づくレポーターによるNotch活性のリアルタイムイメージング

ルシフェラーゼ相補性に基づくレポーターによるNotch活性のリアルタイムイメージング

Real-Time Imaging of Notch Activation with a Luciferase Complementation-Based Reporter

Research Resources

Sci. Signal., 12 July 2011
Vol. 4, Issue 181, p. rs7
[DOI: 10.1126/scisignal.2001656]

Ma. Xenia G. Ilagan1*, Sora Lim1, Mary Fulbright1, David Piwnica-Worms1,2,3, and Raphael Kopan1,3*

1 Department of Developmental Biology, Washington University School of Medicine, St. Louis, MO 63110, USA.
2 Molecular Imaging Center, Mallinckrodt Institute of Radiology, Washington University School of Medicine, St. Louis, MO 63110, USA.
3 BRIGHT Institute, Washington University School of Medicine, St. Louis, MO 63110, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: ilaganmg@wustl.edu (M.X.G.I.);kopan@wustl.edu (R.K.)

要約:Notchシグナル伝達は発生の際や成熟組織の再生の際に多くの細胞過程を調節する。リガンドが結合すると、Notch受容体ではエクトドメインの分断が起き、次にγ-セレクレターゼの仲介によってNotch細胞内ドメイン(NICD)が遊離する。NICDは核内に移行し、DNA結合タンパクCSL[CBF1/RBPjκ/Su(H)/Lag1]と会合して遺伝子発現を活性化する。動物細胞には重複性と特異性の両方の活性を持つ4つのNotch受容体がある。特定のNotchパラログの活性を生細胞においてリアルタイムでモニターするために、われわれは、NICD-CSL会合に対するルシフェラーゼ相補性イメージング(LSI)レポーターを開発し、構造-機能解析や薬力学的な解析が可能な特異的かつ頑強で高感度のアッセイシステムであることを検証した。アゴニスト依存性、リガンド依存性活性と同様に、核移行や、γ-セレクターゼとADAMメタロプロテアーゼの活性の阻害を含めたNotchシグナル伝達の様々な機構面の詳細な動的解析が生細胞で行われた。これらの実験は、Notch-LCIがNotchシグナル伝達を標的とする調節因子の特徴を調べ、正常な状態あるいは病気の状態における経路の動態を研究する上で効果的な手法であることを示した。

M. X. G. Ilagan, S. Lim, M. Fulbright, D. Piwnica-Worms, R. Kopan, Real-Time Imaging of Notch Activation with a Luciferase Complementation-Based Reporter. Sci. Signal. 4, rs7 (2011).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2011年7月12日号

Editors' Choice

代謝
肥満と高血圧を切り離す

Research Article

痒みと痛覚過敏においてMrgprC11とPAR2の2つのGPCRが果たす異なる役割

Research Resources

ルシフェラーゼ相補性に基づくレポーターによるNotch活性のリアルタイムイメージング

Perspectives

HIFがNotchを一段階上げる

最新のResearch Resources記事

2025年05月06日号

細菌のセリン-スレオニンキナーゼのアトラスが機能的多様性や真核生物キナーゼとの重要な違いを明らかにする

2025年04月22日号

健常マウスと肥満マウスの肝臓における飢餓応答性代謝ネットワークの構造的堅牢性と時間的脆弱性

2025年04月15日号

発達時のシナプス刈り込み過程での運動ニューロントランスラトームの動的調節

2025年04月15日号

マイクロRNA miR-124を誘導する薬物が、レチノイン酸耐性神経芽腫細胞の分化を可能にする

2025年03月25日号

内因性Gαi活性の高感度バイオセンサーにより内因性GPCRアゴニスト応答の正確な特性評価が可能に