• ホーム
  • チロシンキナーゼBMXは、複数の受容体チロシンキナーゼの活性化を媒介する初回刺激ホスホチロシンモチーフをリン酸化する

チロシンキナーゼBMXは、複数の受容体チロシンキナーゼの活性化を媒介する初回刺激ホスホチロシンモチーフをリン酸化する

Tyrosine Kinase BMX Phosphorylates Phosphotyrosine-Primed Motif Mediating the Activation of Multiple Receptor Tyrosine Kinases

Research Article

Sci. Signal., 28 May 2013
Vol. 6, Issue 277, p. ra40
[DOI: 10.1126/scisignal.2003936]

Sen Chen1*, Xinnong Jiang1*†, Christina A. Gewinner2*‡, John M. Asara2, Nicholas I. Simon1, Changmeng Cai1, Lewis C. Cantley2,3, and Steven P. Balk

1 Hematology-Oncology Division, Department of Medicine, Beth Israel Deaconess Medical Center, Harvard Medical School, Boston, MA 02215, USA.
2 Signal Transduction Division, Department of Medicine, Beth Israel Deaconess Medical Center, Harvard Medical School, Boston, MA 02215, USA.
3 Weill Cornell Medical College and New York Presbyterian Hospital, New York, NY 10065, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: College of Life Science and Technology, Huazhong University of Science and Technology, Wuhan, Hubei 430074, China.

‡ Present address: Research Department of Cancer Biology, UCL Cancer Institute, University College London, London WC1E 6BT, UK.

§ Corresponding author. E-mail: sbalk@bidmc.harvard.edu

要約:非受容体型チロシンキナーゼBMX(染色体X上の骨髄チロシンキナーゼ遺伝子)は、様々な細胞タイプに豊富に存在し、ホスファチジルイノシトール-3キナーゼ(PI3K)およびSrcキナーゼの下流で活性化するが、その基質は不明である。ポジショナルスキャニングペプチドライブラリーによるスクリーニングから、-1位にプライミングリン酸化されたチロシン(pY)を顕著に選択する傾向が明らかになったことから、BMXの基質には、キナーゼドメインのpYpY部位により完全に活性化される複数のチロシンキナーゼが含まれる可能性があることが示唆された。BMXは、Srcを介したTyr576のリン酸化に続いて、接着斑キナーゼ(FAK)のTyr577をリン酸化した。マウス胚性線維芽細胞(MEF)においてRNA干渉または遺伝子欠損によりBMXを欠損させたところ、FAKの活性が著しく損なわれた。キナーゼドメインにおけるTyr1189およびTyr1190、ならびにTyr1185でのインスリン受容体のリン酸化、Thr308におけるキナーゼAKTの下流リン酸化は、BMX欠損により同様に損なわれた。しかし、インスリンにより誘導されるSer473でのAKTリン酸化は、BmxノックアウトMEFでもBmxノックアウトマウスに由来する肝組織でも損なわれなかった。Bmxノックアウトマウスは、インスリンにより刺激されるグルコース取り込みの増加を示し、これは、ホスファターゼPHLPP(PHドメインロイシンリッチリピートプロテインホスファターゼ)の存在量が減少したことが原因かもしれない。このように、BMXの基質としてpYpYモチーフが同定されたことから、われわれの結果から、BMXが、チロシンキナーゼにより媒介される複数のシグナル伝達経路において中心的な制御因子として機能することが示唆される。

S. Chen, X. Jiang, C. A. Gewinner, J. M. Asara, N. I. Simon, C. Cai, L. C. Cantley, S. P. Balk, Tyrosine Kinase BMX Phosphorylates Phosphotyrosine-Primed Motif Mediating the Activation of Multiple Receptor Tyrosine Kinases. Sci. Signal. 6, ra40 (2013).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2013年5月28日号

Editor's Choice

細胞生物学
ミトコンドリアのRbがアポトーシスを促進する

Research Article

アデノシンにより媒体されるシグナル伝達経路はGTPアーゼRap1Bのプレニル化を抑え、細胞分散を促進する

チロシンキナーゼBMXは、複数の受容体チロシンキナーゼの活性化を媒介する初回刺激ホスホチロシンモチーフをリン酸化する

動的予測モデルの自動生成によって核内リン酸化が主要なMsn2制御機構であることが明らかに

アミノ酸枯渇はRagファミリーGTPaseであるGtr1に対するGTPase活性化タンパク質複合体を介してTORC1を阻害する

最新のResearch Article記事

2018年5月1日号

核内PTENはマイクロRNAレギュロンの成熟を促進し、敗血症のMyD88依存的感受性を制限する

VEGF-ニューロピリン-2シグナル伝達はRac GAP β2-キメリンのTAZ媒介性抑制によって乳がん細胞における幹様形質を促進する

IKKαとLC3の相互作用がTLR9含有LAPosomeを介してI型インターフェロン産生を促進する

モノラウリン酸グリセロールはLATとSLP-76ミクロクラスターとの結合を遮断することにより糸状仮足の形成を誘導する

2018年4月24日号

マイトファジーはパーキン依存性UCP1非依存性の機構を介してベージュ脂肪細胞維持を制御する