• ホーム
  • TGF-βに誘導される上皮間葉転換は複数のフィードバックループの段階的活性化を通じて進行する

TGF-βに誘導される上皮間葉転換は複数のフィードバックループの段階的活性化を通じて進行する

TGF-β–induced epithelial-to-mesenchymal transition proceeds through stepwise activation of multiple feedback loops

Research Article

Sci. Signal., 30 September 2014
Vol. 7, Issue 345, p. ra91
DOI: 10.1126/scisignal.2005304

Jingyu Zhang1,2,*, Xiao-Jun Tian2,*, Hang Zhang2, Yue Teng3, Ruoyan Li1, Fan Bai1, Subbiah Elankumaran4,†, and Jianhua Xing2,5,†

1 Biodynamic Optical Imaging Center, Peking University, Beijing 100871, China.
2 Department of Biological Sciences, Virginia Polytechnic Institute and State University, Blacksburg, VA 24060, USA.
3 State Key Laboratory of Pathogen and Biosecurity, Beijing Institute of Microbiology and Epidemiology, 20 Dong-Da Street, Fengtai District, Beijing 100071, China.
4 Department of Biomedical Sciences and Pathobiology, Virginia-Maryland Regional College of Veterinary Medicine, Virginia Polytechnic Institute and State University, Blacksburg, VA 24060, USA.
5 Beijing Computational Science Research Center, Beijing 100084, China.

Corresponding author. E-mail: jxing@vt.edu (J.X.); kumarans@vt.edu (S.E.)

* These authors contributed equally to this work.

要約

上皮間葉転換(EMT)の過程は、細胞同士が強固に接着したシートからなるバリアとして機能する上皮細胞から、周囲と結合せず、運動性が高いという間葉の特性をもつ細胞への変化に伴う、不可欠な型の細胞可塑性である。この表現型変化は発生時に現れ、またガンの進行のような病理学的過程にも寄与する。完全な上皮もしくは完全な間葉の表現型と、両方の特徴をもつ細胞(部分的EMT)との切り替えを制御する分子機構は議論の余地があり、複数の理論モデルが提唱されてきた。これらの理論モデルを検証するため、われわれは、トランスフォーミング増殖因子–β1(TGF-β1)により誘導されるEMTの中心的制御因子をなすタンパク質、mRNAおよびマイクロRNA(miRNA)の存在量の変化をヒト胸部上皮細胞株MCF10Aにおいて集団および単一細胞レベルで系統的に測定した。われわれは、MCF10A細胞のTGF-β1によるEMTと関連した表現型において、2つのダブルネガティブフィードバックループ、すなわち、転写因子SNAIL1とmiR-34ファミリー間のループと転写因子ZEB1とmiR-200ファミリー間のループを含むカスケードスイッチモデルを実験的に確認した。さらに、われわれのデータは上皮から部分的EMTへの転換がMCF10A細胞で可逆的であるのに対し、部分的EMTから間葉への転換は高濃度のTGF-β1でほぼ不可逆的であることを示した。

J. Zhang, X.-J. Tian, H. Zhang, Y. Teng, R. Li, F. Bai, S. Elankumaran, and J. Xing, TGF-β–induced epithelial-to-mesenchymal transition proceeds through stepwise activation of multiple feedback loops. Sci. Signal. 7, ra91 (2014).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2014年9月30日号

Editor's Choice

がん
転移性乳がんの治療の望み

Editorial Guides

特集:生理機能と疾患におけるTGF-βと間葉転換

Research Article

TGF-βに誘導される上皮間葉転換は複数のフィードバックループの段階的活性化を通じて進行する

gp130-Jak-Stat3シグナル伝達の部分的阻害はWnt–β-カテニンを介した腸腫瘍の増殖と再生を抑制する

グアニンヌクレオチド交換因子SLATのEFハンドドメインおよびPHドメインとIP3受容体1との会合がT細胞におけるCa2+シグナル伝達を促進する

最新のResearch Article記事

2018年5月1日号

核内PTENはマイクロRNAレギュロンの成熟を促進し、敗血症のMyD88依存的感受性を制限する

VEGF-ニューロピリン-2シグナル伝達はRac GAP β2-キメリンのTAZ媒介性抑制によって乳がん細胞における幹様形質を促進する

IKKαとLC3の相互作用がTLR9含有LAPosomeを介してI型インターフェロン産生を促進する

モノラウリン酸グリセロールはLATとSLP-76ミクロクラスターとの結合を遮断することにより糸状仮足の形成を誘導する

2018年4月24日号

マイトファジーはパーキン依存性UCP1非依存性の機構を介してベージュ脂肪細胞維持を制御する