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ケタミンの速効的抗うつ応答においてAMPA受容体GluA1のリン酸化とシナプス前HCNチャネルは必須の役割を果たす

Essential roles of AMPA receptor GluA1 phosphorylation and presynaptic HCN channels in fast-acting antidepressant responses of ketamine

Research Article

Sci. Signal. 13 Dec 2016:
Vol. 9, Issue 458, pp. ra123
DOI: 10.1126/scisignal.aai7884

Ke Zhang1, Ting Xu1,2,*, Zhongmin Yuan1,*, Zhisheng Wei2,*, Vitor Nagai Yamaki1, Mingfa Huang2, Richard L. Huganir3, and Xiang Cai1,†

1 Department of Physiology, Southern Illinois University School of Medicine, 1135 Lincoln Drive, Carbondale, IL 62901, USA.
2 The Institute of Neuroscience, the Second Affiliated Hospital of Guangzhou Medical University, 250 Changgang Road, Guangzhou, Guangdong 51030, China.
3 The Solomon H. Snyder Department of Neuroscience, Howard Hughes Medical Institute, Johns Hopkins University School of Medicine, 725 North Wolfe Street, Baltimore, MD 21205, USA.

Corresponding author. Email: cai001@siu.edu

* These authors contributed equally to this work.

要約  臨床的に検討されている薬物であるケタミンは、その分子機構は不明であるものの、作用を発揮するまでに数週間の治療を必要とする他の抗うつ薬と異なり、迅速な抗うつ作用を示す。われわれは、げっし類の海馬スライス標本においてケタミンがシャッファー側枝–CA1細胞興奮性シナプス伝達を増強し、海馬領域CA1におけるAMPA型グルタミン酸受容体のGluA1サブユニットのSer845リン酸化を亢進することを明らかにした。 γ-アミノ酪酸(GABA)受容体を薬理学的に遮断した後もこの作用は持続した。ケタミンは野生型マウスの行動的絶望を抑制したが、GluA1 S845Aノックイン変異を有するマウスには作用しなかった。シナプス前(CA3錐体細胞)のN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)-型グルタミン酸受容体を欠失させたとき、海馬スライスにおけるケタミン誘発性の興奮性シナプス伝達およびマウスにおけるケタミンの抗うつ作用が増強したが、シナプス後(CA1錐体細胞)で欠失させたときは増強しなかった。ケタミンのこのようなシナプスおよび行動上の作用は、過分極活性化環状ヌクレオチド依存性チャネル1(HCN1)の阻害または欠失によって完全に消失した。われわれの結果は、ケタミンの作用機序として、シナプス前NMDA受容体の阻害に続きシナプス前HCN1チャネル活性が低下し、その結果としてグルタミン酸放出およびシナプス後グルタミン酸受容体活性が増加することを示唆している。これらのデータは、この薬物の速効的な抗うつ効果を説明することができる、シナプス活性の変化の機構を示している。

Citation: K. Zhang, T. Xu, Z. Yuan, Z. Wei, V. N. Yamaki, M. Huang, R. L. Huganir, X. Cai, Essential roles of AMPA receptor GluA1 phosphorylation and presynaptic HCN channels in fast-acting antidepressant responses of ketamine. Sci. Signal. 9, ra123 (2016).

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