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mTORC1が二孔チャネルTPC2を通したリソソームからのCa2+放出を制御する

mTORC1 controls lysosomal Ca2+ release through the two-pore channel TPC2

Research Article

Sci. Signal. 10 Apr 2018:
Vol. 11, Issue 525, eaao5775
DOI: 10.1126/scisignal.aao5775

Oluseye A. Ogunbayo1, Jingxian Duan1, Jian Xiong2, Qiaochu Wang2, Xinghua Feng2, Jianjie Ma3, Michael X. Zhu2, and A. Mark Evans1,*

1 Centres for Discovery Brain Sciences and Cardiovascular Sciences, Biomedical Sciences, Edinburgh Medical School, University of Edinburgh, Edinburgh, EH8 9XD Scotland, UK.
2 Department of Integrative Biology and Pharmacology, McGovern Medical School, Program in Biochemistry and Cell Biology, Graduate School of Biomedical Sciences, University of Texas Health Science Center at Houston, Houston, TX 77030, USA.
3 Department of Surgery, Davis Heart and Lung Research Institute, The Ohio State University, Columbus, OH 43210, USA.

* Corresponding author. Email: mark.evans@ed.ac.uk

要約

二孔セグメントチャネル2(TPC2)は普遍的に発現し、リソソームに局在してオートファジーの停止を助けるイオンチャネルであり、機構的ラパマイシン標的(mTOR)との会合により自身が阻害される。TPC2がリソソームからのCa2+放出を媒介するのか、それとも選択的にNa+を伝導するのか、さらに、このイオンチャネルの活性化にはニコチン酸アデニンジヌクオチドリン酸(NAADP)またはホスファチジルイノシトール3,5-ビスリン酸[PI(3,5)P2]との結合が必要か否かについては、議論が分かれている。われわれは、NAADPに応答した、またはラパマイシンによるmTOR阻害に応答した細胞内Ca2+シグナル伝達に、TPC2が不可欠であることを明らかにした。肺動脈筋細胞において、ラパマイシンおよびNAADPはリソソームのCa2+貯蔵の枯渇によって遮断される全体的なCa2+トランジェントを誘発した。細胞を高濃度のラパマイシンで前処理したときには脱感作が生じ、NAADP誘発性Ca2+シグナルが遮断された。さらにTpcn2ノックアウトマウスから採取した筋細胞において、ラパマイシンとNAADPは識別可能なCa2+トランジェントを誘発せず、細胞はその他のCa2+-動員シグナルに対しては正常な反応を示した。ヒトTPC2を安定して過剰発現しているHEK293細胞において、shRNAを介したmTORのノックダウンは、ラパマイシンおよびNAADP誘発性Ca2+シグナルを遮断した。遺伝的にコードされたCa2+インジケータをTPC2と融合させ共焦点イメージングしたところ、ラパマイシン誘発性Ca2+シグナルはリソソームに局在化し、TPC2の近傍にあることが実証された。したがって、mTORの不活化がTPC2を活性化し、それによりリソソームからのCa2+放出が生じることが示された。

Citation: O. A. Ogunbayo, J. Duan, J. Xiong, Q. Wang, X. Feng, J. Ma, M. X. Zhu, A. M. Evans, mTORC1 controls lysosomal Ca2+ release through the two-pore channel TPC2. Sci. Signal. 11, eaao5775 (2018).

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