• ホーム
  • 化学療法誘発性ストレスのモデリングによりDNA損傷応答経路に対する合理的な併用療法を特定する

化学療法誘発性ストレスのモデリングによりDNA損傷応答経路に対する合理的な併用療法を特定する

Modeling chemotherapy-induced stress to identify rational combination therapies in the DNA damage response pathway

Research Article

Sci. Signal. 24 Jul 2018:
Vol. 11, Issue 540, eaat0229
DOI: 10.1126/scisignal.aat0229

Ozan Alkan1,*, Birgit Schoeberl1,*, Millie Shah1, Alexander Koshkaryev1, Tim Heinemann1, Daryl C. Drummond1, Michael B. Yaffe2, and Andreas Raue1,†

1 Merrimack Pharmaceuticals Inc., Cambridge, MA 02139, USA.
2 Massachusetts Institute of Technology, Cambridge, MA 02139, USA.

† Corresponding author. Email: araue@merrimack.com

* These authors contributed equally to this work.

要約

細胞は、細胞運命を決定する複雑なシグナル伝達ネットワークを活性化させ、DNA損傷修復と生存だけでなく、細胞死も促進することによって、DNA損傷に応答する。われわれは、化学療法誘発性のDNA損傷応答シグナル伝達を細胞運命に定量的に結び付ける、マルチスケール計算モデルを作成した。計算モデルは、U2OS骨肉腫細胞の広範なデータ、たとえば初期細胞集団の細胞周期分布、ウエスタンブロット法で測定されたシグナル伝達データ、タイムラプス顕微鏡法で測定された化学療法剤投与に応答した細胞運命のデータなどによって学習させ、較正した。得られた機構モデルにより、化学療法剤を単独で用いた場合と、DNA損傷応答経路の標的阻害剤と併用した場合に対する細胞応答を予測し、それらを実験によって確認した。ここで紹介したような計算モデルを用いて、細胞生存と細胞死の複雑な相互作用を定義する分子的基礎を解明することや、化学療法効果を増強する薬剤の組合せを合理的に特定することが可能である。

Citation: O. Alkan, B. Schoeberl, M. Shah, A. Koshkaryev, T. Heinemann, D. C. Drummond, M. B. Yaffe, A. Raue, Modeling chemotherapy-induced stress to identify rational combination therapies in the DNA damage response pathway. Sci. Signal. 11, eaat0229 (2018).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2018年7月24日号

Editor's Choice

酸性で移動するリソソーム

Research Article

化学療法誘発性ストレスのモデリングによりDNA損傷応答経路に対する合理的な併用療法を特定する

転写因子Lef1は筋幹細胞の静止状態においてパートナーをβ-カテニンからSmad3に切り替える

最新のResearch Article記事

2018年7月24日号

化学療法誘発性ストレスのモデリングによりDNA損傷応答経路に対する合理的な併用療法を特定する

転写因子Lef1は筋幹細胞の静止状態においてパートナーをβ-カテニンからSmad3に切り替える

2018年7月17日号

PTPN11変異白血病におけるTNK2阻害の合成致死性

μオピオイド受容体の急速な脱感作におけるGRKおよびアレスチンとの持続的な相互作用には多部位のリン酸化が必要である

ユニークなBIRドメインセットはアポトーシス阻害タンパク質駆動性の細胞死およびNOD2複合体シグナルの特異性を決定する