• ホーム
  • EGFRファミリープロテインキナーゼの共有結合性阻害剤はがん細胞においてヒトTribbles 2(TRIB2)偽キナーゼの分解を誘導する

EGFRファミリープロテインキナーゼの共有結合性阻害剤はがん細胞においてヒトTribbles 2(TRIB2)偽キナーゼの分解を誘導する

Covalent inhibitors of EGFR family protein kinases induce degradation of human Tribbles 2 (TRIB2) pseudokinase in cancer cells

Research Article

Sci. Signal. 25 Sep 2018:
Vol. 11, Issue 549, eaat7951
DOI: 10.1126/scisignal.aat7951

Daniel M. Foulkes1, Dominic P. Byrne1, Wayland Yeung2, Safal Shrestha2, Fiona P. Bailey1, Samantha Ferries1,3, Claire E. Eyers1,3, Karen Keeshan4, Carrow Wells5, David H. Drewry5, William J. Zuercher5,6, Natarajan Kannan2, and Patrick A. Eyers1,*

1 Department of Biochemistry, Institute of Integrative Biology, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.
2 Institute of Bioinformatics and Department of Biochemistry and Molecular Biology, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
3 Centre for Proteome Research, Institute of Integrative Biology, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.
4 Paul O'Gorman Leukaemia Research Centre, Institute of Cancer Sciences, University of Glasgow, Scotland, UK.
5 Structural Genomics Consortium, UNC Eshelman School of Pharmacy, University of North Carolina at Chapel Hill, Chapel Hill, NC 27599, USA.
6 Lineberger Comprehensive Cancer Center, University of North Carolina at Chapel Hill, Chapel Hill, NC 27599, USA.

* Corresponding author. Email: patrick.eyers@liverpool.ac.uk

要約

偽キナーゼの生化学および細胞解析に関する主要な課題は、機能を調べるための標的既知の低分子化合物の欠如である。Tribbles 2(TRIB2)は、標準的AKTシグナル伝達モジュールを含む、多様なインタラクトームをもつ、がん関連偽キナーゼである。ヒトTRIB2が固形腫瘍および血液がんの生存および薬剤耐性を促進し、このため治療標的として関心がもたれていることに関しては実質的な証拠がある。独特なTRIB2偽キナーゼドメインは、特有のシステインに富むC-ヘリックスをもち、自身のカルボキシル末端の保存されたペプチドモチーフと相互作用し、それはまた、E3ユビキチンリガーゼとの相互作用を担っている。われわれは、TRIB2が、もともと上皮成長因子受容体チロシンキナーゼファミリーメンバーの標準的キナーゼドメインを阻害するよう設計された、これまでに記述された低分子タンパク質キナーゼ阻害剤の標的であることを見出した。われわれは、サーマルシフトアッセイを用いて、既公表キナーゼ阻害剤セット(PKIS)内にTRIB2結合化合物を発見し、ドラッグリパーパシングアプローチによりin vitroでTRIB2を安定化あるいは不安定化するかにより化合物を分類した。共有結合性薬物アファチニブを含むTRIB2の不安定化剤は、ヒトAMLがん細胞において急速なTRIB2分解をもたらし、シグナル伝達および生存に扱いやすい効果を誘発した。われわれのデータは、TRIB2分解化合物の開発のための新しい薬物リードを明らかにしており、これはTRIBを基盤とするシグナル伝達の細胞メカニズムを解明する上でも非常に貴重である。われわれの研究は、薬物「オフターゲット」による低分子誘発性のタンパク質下方制御が、偽キナーゼを予期せず標的とする他の阻害剤にも該当する可能性を強調する。

Citation: D. M. Foulkes, D. P. Byrne, W. Yeung, S. Shrestha, F. P. Bailey, S. Ferries, C. E. Eyers, K. Keeshan, C. Wells, D. H. Drewry, W. J. Zuercher, N. Kannan, P. A. Eyers, Covalent inhibitors of EGFR family protein kinases induce degradation of human Tribbles 2 (TRIB2) pseudokinase in cancer cells. Sci. Signal. 11, eaat7951 (2018).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2018年9月25日号

Editor's Choice

新たなつながり:治療の統合的探索

Research Article

siRNAとCRISPR/Cas9を用いて解明されたGPCRシグナル伝達におけるβアレスチンの多様な役割

基質との結合が偽キナーゼTRIB1の自己阻害をアロステリックに抑える

EGFRファミリープロテインキナーゼの共有結合性阻害剤はがん細胞においてヒトTribbles 2(TRIB2)偽キナーゼの分解を誘導する

マクロファージにおけるMerTKシグナル伝達は、CaMKII活性を抑制することにより、炎症収束メディエータの合成を促進する

最新のResearch Article記事

2018年9月25日号

siRNAとCRISPR/Cas9を用いて解明されたGPCRシグナル伝達におけるβアレスチンの多様な役割

基質との結合が偽キナーゼTRIB1の自己阻害をアロステリックに抑える

EGFRファミリープロテインキナーゼの共有結合性阻害剤はがん細胞においてヒトTribbles 2(TRIB2)偽キナーゼの分解を誘導する

マクロファージにおけるMerTKシグナル伝達は、CaMKII活性を抑制することにより、炎症収束メディエータの合成を促進する

2018年9月18日号

イノシトールホスファターゼSHIP2はSrcキナーゼを動員することによりFGF受容体の下流で持続的なERK活性化を可能にする