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シロイヌナズナ(Arabidopsis)において、BZR1とDELLAの相互作用はブラシノステロイドとジベレリンの直接的なシグナル伝達クロストークを媒介する
An Interaction Between BZR1 and DELLAs Mediates Direct Signaling Crosstalk Between Brassinosteroids and Gibberellins in Arabidopsis
Sci. Signal., 2 October 2012
Vol. 5, Issue 244, p. ra72
[DOI: 10.1126/scisignal.2002908]
Qian-Feng Li, Chunming Wang, Lei Jiang, Shuo Li, Samuel S. M. Sun*, and Jun-Xian He*
State Key Laboratory of Agrobiotechnology and School of Life Sciences, The Chinese University of Hong Kong, Shatin, New Territories, Hong Kong Special Administrative Region, China.
* To whom correspondence should be addressed. E-mail: jxhe@cuhk.edu.hk (J.-X.H.); ssun@cuhk.edu.hk (S.S.M.S.)
要約:植物の成長と発達は、ブラシノステロイド(BR)やジベレリン(GA)を含むいくつかのグループの小分子ホルモンによって調整される。生理学的研究と分子的研究によって、BRとGAシグナル伝達の間のクロストークの存在が示唆されている。今回われわれは、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)において、BRシグナル伝達によって活性化される重要な転写因子であるBZR1が、GAシグナル伝達経路を抑制するDELLA ファミリーの転写調節因子の一員であるREPRESSOR OF ga1-3(RGA)とin vitroおよびin vivoで相互作用することについて報告する。RGAとBZR1をコードする遺伝子に変異を有する植物の遺伝的解析によって、RGAが機能獲得型変異体bzr1-1Dの根および胚軸の伸長を抑制することが明らかになった。DELLAファミリーのタンパク質を異所性に発現させると、BZR1の存在量と転写活性が低下した。さらに、レポーター遺伝子解析により、BZR1とRGAが互いの転写活性に対して拮抗することが示唆された。われわれのデータから、BZR1とRGAがBRシグナル伝達経路とGAシグナル伝達経路のそれぞれ正および負の調節因子として働くことが示唆され、細胞伸長の調節および植物成長の制御においてBRとGAの間のシグナル伝達クロストークを媒介する因子としてDELLAが確立された。
Q.-F. Li, C. Wang, L. Jiang, S. Li, S. S. M. Sun, J.-X. He, An Interaction Between BZR1 and DELLAs Mediates Direct Signaling Crosstalk Between Brassinosteroids and Gibberellins in Arabidopsis. Sci. Signal. 5, ra72 (2012).