そのシグナルは本当に特異的?
抗体の特異性の高さは、疾患研究で使用する免疫染色用抗体では必要条件です。
非特異( 交差) 反応が、疾患研究では思わぬ結果を引き起こしてしまう可能性があります。
しかしながら、現実的には抗体の特異性を検証する有効な手段が不足しており、市販されているモノクローナル抗体においても、実際には単一の抗原特異性を示さないというデータが様々なグループにより報告されているのが現状です。
オリジーンテクノロジーズ社では、
抗体特異性の検証ツールを開発しました!
このツールで検証済みの抗体を「UltraMAB®」として販売しています。
オリジーンテクノロジーズ社では、過剰発現タンパク質ライセートの世界屈指のコレクションを保有するメリットをいかして、抗体特異性試験用の高密度タンパク質マイクロアレイチップを開発しました。このチップには、ニトロセルロースがコートされたガラススライド上に、17,000 以上ものユニークな過剰発現タンパク質がduplicate にスポットされています。このタンパク質マイクロアレイ技術は、既に診断用抗体となっているERCC1 抗体の特異性検証にも用いられています(図1)。
このツールで検証済みの抗体が、UltraMAB®抗体として販売されています。
特長
● 17,000以上のヒト抗原で特異性を検証済
ERCC1抗体の検証例
ERCC1 タンパク質は、非小細胞肺癌の患者群がシスプラチン化学療法に反応するかどうかをみるうえで重要なバイオマーカーとして知られています。従って、免疫組織染色で検証済みの特異性の高いモノクローナル抗体を開発することは非常に重要です。ERCC1 抗体として非常によく使われているクローン「8F1」が、ERCC1 ノックアウト細胞で未知のタンパク質にも交差反応を示すことが、いくつかの文献で報告されています。
オリジーンテクノロジーズ社の高密度タンパク質マイクロアレイテクノロジーを用いて、クローン「8F1」に交差反応するタンパク質
を同定しました(図1)。オリジーンテクノロジーズ社では、この技術を用いて検証を行い、クローン「4F9」のERCC1 UltraMAB 抗体の開発に成功しました(図2)。この抗体はさらに、ウェスタンブロット解析(図3) とNSCLS 組織切片を用いた染色解析でも検証されています(図4)。
図1. タンパク質マイクロアレイチップを用いてERCC1 抗体( クローン8F1) の特異性を検証
図2. タンパク質マイクロアレイチップを用いてERCC1 UltraMAB®抗体( クローン4F9) の特異性を検証
図3. タンパク質マイクロアレイチップデータのウェスタンブロット検証
図4. ERCC1 UltraMAB®抗体( クローン4F9) によるNSCLC 組織(ホルマリン固定パラフィン包埋)切片の染色
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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