対象商品: CBA-050 / CBA-051 / CBA-052 / CBA-053 / CBA-056 / CBA-057 / CBA-058 / CBA-059 / CBA-060 / CBA-061 / CBA-070 / CBA-071
- 【01】 CBL社のECM 細胞接着アッセイの原理を教えてください。
- 【02】 マトリックスタンパク質の由来は何ですか?
- 【03】 なぜBSAがネガティブコントロールとして使用されるのですか?
- 【04】 プレートは1回で使い切る必要がありますか?
- 【05】 どの程度のコンフルエンシーが推奨されますか?
- 【06】 なぜ血清フリーの培地が要求されるのですか?
- 【07】 これらのキットは、ECMタンパク質の由来の種と異なる種由来の細胞にも適合しますか?
- 【08】 細胞懸濁液を調製する際に使用するトリプシンが細胞表面のレセプターを切断しないのですか?
- 【09】 ポジティブコントロールとして使用できる細胞株は?
CBL社の細胞接着アッセイは、細胞を播種するのにECMコートプレートを使用します。PBSで洗浄し非接着細胞を除きます。残った接着細胞を染色し、溶解後、プレートリーダーを使用し定量します。
プレートにコートされているECMタンパク質は、マウス ラミニン,ウシ コラーゲンI、ヒト フィブロネクチン、ヒト コラーゲンIV、ヒト フィブリノーゲン になります。
BSAがネガティブコントロールとして使用される理由は、細胞のECMへの接着は、インテグリンレセプターを介しており、細胞は、BSAがコートされたウェルには接着しないからです。
48ウェルプレートはストリップタイプではありませんが、使用していないウェルに液体がこぼれない限り、保存することができます。再使用する前に、フードの下からUVライトを照射することを推奨します。
接着アッセイにおいて血清フリーの培地を使用することは重要なことです。血清は多くのECMタンパク質を含み、潜在的にウェルにコートされる可能性があるからです。それが起こると、結果が複雑になり、プレートまたは血清に含まれていた多くのECMタンパク質のうち、どのタンパク質に細胞が結合していたかを解析するのが不可能になります。多くの細胞株は生育のため10%FBSを好みますが、それらの細胞は、一般的にこのアッセイで短い時間FBSなしでインキュベーションするには問題ないでしょう。
ECMタンパク質への細胞の接着は、種に依存せず、種間でどの程度ECMタンパク質が保存されているのかは関係ありません。むしろ、接着は細胞が接着するのに必要なインテグリンを発現しているかどうかに依存します。例えば、マウスの細胞がフィブロネクチンのインテグリンレセプターを発現しているとしたら、その細胞は、ヒトとマウスのどちらのフィブロネクチンにも結合することができます。このアッセイに、そのマウス細胞が適しているかを知るためには、細胞株がECMタンパク質のインテグリンレセプターを発現しているかを調べる必要があります。
CBL社では、細胞接着アッセイに使用する細胞懸濁液を調製する際、トリプシン/EDTAを細胞を剥がすのに使用しています。たとえ、トリプシン/EDTAで剥離させた後でも、細胞接着レセプターはかなり早く再生します。トリプシン/EDTAが細胞タイプによって強すぎる場合は、バーセネート液を使用して下さい。
CBL社ではMDA-MB-231, HT-1080, HEK293 についてアッセイしています。その中でMDA-MB-231細胞はそれぞれのECMタンパク質に最も接着します。これらの細胞は、このアッセイの良いポジティブコントロールになるでしょう。下記の図をご参照下さい。
Figure 1. ECM-mediated Cell Adhesion. Serum starved cells were allowed to attach to ECM-coated 48-well plate for 1 hr at 100,000 cells/well. Adherent cells were stained (left panel picture) and quantified at OD 560nm after extraction (right panel figure).
(品番:CBA-070,マニュアルより抜粋)