商品詳細 「OxiSelect™ タンパク質酸化イムノブロットキット」
対象商品: STA-308
高いバックグランドは、フリーのDNPHが多量に膜に残存していることが原因と考えられます。DNPHは、粘性の高い分子で、フリーのDNPHは、膜にこびり付き抗体によって検出されてしまうことが、高いバックグランドの原因となり得ます。バックグランドを避けるために、膜をDNPHで5分間だけインキュベートし、その後、2N HClで少なくとも3回膜を洗浄します。洗浄回数は、必要であれば3回から5回に増やすことができます。
カルボニル基とDNPHが反応した後、余分なフリーのDNPHが残ります。DNPHは、非常に粘性の高い物質ですので、膜からフリーのDNPHを除くためにメタノールとHClで洗浄する必要があります。抗体はカルボニルタンパク質-DNP複合体に加え、フリーのDNPHにも結合しますので、フリーのDNPHが完全に洗浄されていないと高いバックグランドの原因になります。
ライセートの調製は、アッセイに影響しないでしょう。なぜなら、DNPH反応と抗体検出ステップは、SDS-PAGEとタンパク質の転写の後に行われるからです。ライセートは、RIPAバッファーまたは他のライシスバッファーで調製することができるでしょう。
SDS-PAGEと転写ステップは、スタンダードなウェスタンブロットと同じで、通常の実験室のプロトコルを使用できます。タンパク質を転写した後は、マニュアルの方法に従ってください。
PVDF膜は、DNPHの反応前に、4℃、オーバナイトで保存できます。DNPH反応後に保存してしまうと、フリーのDNPHを洗浄するのが難しくなり、高いバックグラウンドの原因になります。