特定の低分子量 GTPase は、配列のアライメントによると、種間において大部分は1,2個のアミノ酸変異が存在します。それゆえに、セルバイオラボ(Cell Biolabs)社のビーズと一次抗体は多くの種に交差すると考えられます。
これらのビーズのためのプロトコルは、セルバイオラボ社の GTPase 活性アッセイと類似しています。以下がプルダウンアッセイのプロトコルです。
- 細胞ライセートをマイクロチューブに 0.5-1 mL に分注します。
- 1× Lysis buffer を用いサンプルを 1 mL に調製します。
- 完全にアガロースビーズスラリーをボルテックスし懸濁します。
- 40μL のビーズスラリーを各チューブに素早く加えます。
- チューブを 4℃ で1時間優しく撹拌しながらインキュベートします。
- 14,000×g で10秒間遠心分離し、ビーズをペレットにします。
- ビーズペレットを動かさないように注意しながら、上清をアスピレート、廃棄します。
- ビーズを 0.5 mL の 1× Lysis buffer で3回洗浄し、それぞれ遠心分離とアスピレートを行います。
- 最後の洗浄の後に、ビーズをペレットにし、上清を注意深く除きます。
- ビーズペレットを 40μL の 2× 還元 SDS-PAGE サンプルバッファーに溶解します。
- サンプルをそれぞれ5分間ボイルします。
- サンプルを 14,000×g で10秒間遠心分離します。
これらビーズを用いて最良の結果を得るためには、プルダウン前にブロットで検出できる細胞ライセートの量を最初に決定することが重要です。セルバイオラボ社では、ウェスタンブロットでライセートの滴定を行い、良いシグナルを得られるライセート量を滴定することを推奨します。GTPase アッセイではその100倍量を添加します。例えば 5, 10, 20 ug のライセートをウェスタンブロットし、10ug で良好なシグナルが観察されたら、プルダウンアッセイには 10 ug×100 = 1mg を用いるということです。