品番 | プレートタイプ | サンプル数 | ポアサイズ | 検出 |
---|---|---|---|---|
CBA-103 | 24well | 12well | 3μm | 蛍光 |
CBA-104 | 96well | 96well | 3μm | 蛍光 |
CBA-102 | 24well | 12well | 5μm | 蛍光 |
CBA-105 | 96well | 96well | 5μm | 蛍光 |
CBA-100 | 24well | 12well | 8μm | 比色 |
CBA-101 | 24well | 12well | 8μm | 蛍光 |
CBA-106 | 96well | 96well | 8μm | 蛍光 |
CBA-107 | 24well | 96well | 12μm | 比色 |
CBA-108 | 24well | 96well | 12μm | 蛍光 |
- 【01】 走化性はどのようにボイデンチャンバー・システムを使用して測定されますか?
- 【02】 化学誘引物質勾配は、分析中はどのようにしてチャンバー間で維持されますか?
- 【03】 ボイデンチャンバーを使用した分析を行ったことはありません。CytoSelect? 細胞遊走キットの、24well又は96wellフォーマットのどちらを使用すればよいですか?
- 【04】 走化性アッセイを使用する場合、細胞分離溶液でのインキュベーション中に、上層チャンバーに残った非遊走細胞が下層のチャンバーに向かってメンブレンを通り抜けないことをどのように保証することができるのですか?
- 【05】 なぜ、血清フリー培地で細胞を再懸濁するのですか?
- 【06】 細胞遊走アッセイの前に、無血清培地で細胞培養を行う必要がありますか?
- 【07】 化学誘引物質への遊走を測定する場合、何のコントロールを用いればよいですか?
- 【08】 私の細胞株にはどのポアサイズを選択するべきですか?
- 【09】 プレートは1回で使いきる必要がありますか?
- 【10】 GFP発現細胞を使用することはできますか?
- 【11】 マニュアルに記載された時間よりも長くインキュベーションを行っても良いですか?
- 【12】 比色の96ウェルタイプのアッセイはないのですか?
- 【13】 ケモタキシスアッセイの結果を改善するにはどのようにしたら良いですか?
- 【14】 浮遊細胞は、遊走アッセイに使用できますか?
24ウェル ケモタキシスアッセイ
- 【01】 インサートは再使用できますか?
- 【02】 遊走細胞を染色後、インサートは保存できますか?
- 【03】 顕微鏡下で細胞を数えることは可能ですか?
- 【04】 細胞剥離溶液中の細胞を数えることはできますか?
- 【05】 細胞剥離溶液は細胞にとって有害ですか?
- 【06】 このアッセイで細胞をリカバリーすることができますか?
96ウェル ケモタキシスアッセイ
ボイデンチャンバーを使用する場合、細胞は上層チャンバーの無血清培地中に存在し化学誘引物質の入った培地を下層チャンバーに加えます。これによって、2つのチャンバー間の化学誘引物質濃度勾配が形成されます。この勾配は表面張力によって維持され、化学誘引物質が上層チャンバーへ容易に拡散することを防ぎます。遊走細胞が化学誘引物質の勾配中に存在する場合、より高濃度側へ移動するために細胞骨格を再構築することができます。
もし、細胞遊走研究の初期段階で、まだ条件を最適化している段階であれば、24wellフォーマットで始めることをお勧めします。条件が最適化され、アッセイプロトコルが確立された後に、96wellフォーマットを使用するのが良いでしょう。
【04】 走化性アッセイを使用する場合、細胞分離溶液でのインキュベーション中に、上層チャンバーに残った非遊走細胞が下層のチャンバーに向かってメンブレンを通り抜けないことをどのように保証することができるのですか?
ボイデンチャンバー分析の中で使用されるメンブレンのポアサイズは、細胞が受動的にポアを通り抜けるのを防ぐために、細胞の直径より小さくなくてはなりません。細胞はその先端を伸長し、メンブレンのポアを通り抜けることを可能にするために、アクチン/ミオシン細胞骨格構造を再構築しなければなりません。細胞分離溶液での30分間のインキュベーションは、細胞がそれを行うのに十分な時間ではありません。
化学誘引物質勾配を作るために、無血清培地で細胞を再懸濁することを推奨します。血清には多くのサイトカインや成長因子が存在し、強い化学誘引物質として作用し、テストしたい化学誘引物質の働きを隠してしまう効果があります。DMEM以外の培地を使用することも可能です。
飢餓状態にすることはすべての細胞遊走に必要ではありません。飢餓状態の細胞が通常化学誘引物質処理によく応答するので、何人かの研究者は細胞(がん細胞株)を飢餓状態にしています。
CBL社では、血清フリー培地中で、細胞を1)血清フリー培地, 2)10%血清培地,3)化学誘引物質+血清フリー培地 に遊走させることを推奨します。化学誘引物質を入れた培地は血清フリーであることが重要です。なぜなら、血清は、強い化学誘引物質として働き、テストしたい化学誘引物質の働きを隠してしまうからです。
細胞タイプによる下記のケモタキシスアッセイセレクションガイドをご参照下さい。また、文献を検索することでここにリストされていない特異的な細胞タイプに使用するボイデンチャンバーのポアサイズを決定することができます。
細胞タイプ | ポアサイズ | 細胞タイプ | ポアサイズ | |
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Astrocytes (星状細胞) |
12 μm | Lymphocytes (リンパ球) |
5 μm | |
Cancer cell lines (ガン細胞株) |
8 μm | Macrophages (マクロファージ) |
5 μm | |
Endothelial cells (内皮細胞) |
8 μm | Monocytes (単球) |
5 μm | |
Epithelial cells (上皮細胞) |
8 μm | Neutrophils (好中球) |
3 μm | |
Fibroblasts (線維芽細胞) |
8 μm | Slow-moving cells (速度の遅い細胞) |
12 μm | |
Leukocytes (白血球) |
3 μm | Tumor cells (腫瘍細胞) |
8 μm |
24ウェル遊走アッセイは、個々のインサートで使用しないものは、取り外し、4℃で保存することができます。インサートは通常の滅菌した24ウェルプレートと使用することができます。96ウェルプレートを複数回の実験に使用する場合、使用しないウェルに液体をこぼさないように注意することが重要です。プレートは4℃または室温で保存し、2回目に使用する前に、細胞培養フードの中でプレートをUVライトに 10-20分曝して下さい。
比色または蛍光キットのどちらもGFP発現細胞に用いることができます。GFPシグナルは、低いと予測され、発光波長が同じでない限り、CyQuantまたは蛍光キットの蛍光の全体的なシグナルに影響はないと考えられます。
遊走アッセイは、数時間で行う細胞のケモタキシス研究用に設計されています。ランダムな遊走が起きるのを増加させてしまうためインキュベーション時間を長くすることはお奨めできません。
最も高い検出レベルを得るためのCBL社の推奨は、血清フリー培地で4-6時間インキュベートした最大の細胞数を播種することです。最大の細胞数を用いることは、たとえ遊走率が高い細胞株を最適な条件下で遊走させても、たった5-10%の遊走しか期待できませんので重要です。細胞添加カーブを作製することにより、検出のバックグラウンドレベル以上の十分な細胞が存在するかを確認することができます。細胞の剥離、細胞溶解ステップを一貫して完全に行うことも重要です。 CBL社では細胞遊走アッセイに下記のコントロールを作製し行うことを推奨します。血清フリーの培地で構成された細胞から、下記の培地に向かって遊走を行います。 1. 血清フリー培地 2. 10% 血清培地 3. 血清フリー培地に様々な濃度の化学誘引物質を加えたもの
浮遊細胞は3μMと5μM ポアサイズのCBL社細胞遊走アッセイに用いることができます。強く接着しない細胞は遊走アッセイの間に、膜に付着した細胞と膜を通して落ちる細胞の2つの集団を形成します。これらの遊走アッセイにはインサートの底に付着している細胞に加えてウェルの底に落ちた細胞を検出するように設計されている、わずかに異なるプロトコルを採用しています。
24ウェル ケモタキシスアッセイ
対象商品: CBA-100/CBA-101/CBA-102/CBA-103/CBA-107/CBA-108
CBL社の24ウェル遊走アッセイは、12個の別々のポリカーボネート製のインサートが含まれています。使用しないインサートは必要になるまで4℃で保存することができますが、インサートの再使用はできません。
染色されたインサートは、室温で必要になるまで保存することができます。続ける準備ができたら、抽出、リーディングの過程へ移って下さい。もしインサートを保存した後に写真を撮りたい場合は、インサートは抽出前に再染色し、風乾することができます。
染色後、細胞は倒立顕微鏡で可視化することができます。メーカーではよく10倍のレンズで5箇所をランダムに選択し、結果のレポートにその平均値を用います。
細胞剥離液中の細胞を手作業でカウントすることはできません。なぜなら、ヘモサイトメーターで測定するには遊走された細胞が少なすぎて感度が不十分だからです。遊走アッセイでは、最も活動的な細胞でも5‐10%程度しか遊走されないと予測されます。もしアッセイに最大の細胞数 100,000細胞を用いて10%が遊走された場合、0.4mlあたり、10,000細胞しか遊走されないことになります。ヘモサイトメーターを使用するには10,000細胞/ml以上の細胞が存在することが必要です。CyQuant染色液はそれに比べ感度が良く、わずか500細胞を検出することができます。
細胞剥離溶液は、酵素系ではなく細胞にとって有害ではありません。オプションで、細胞をリカバリーし、遊走ステップに続いて再度培養することが可能です。細胞剥離溶液は細胞株に依存し、一般的に10-20分以内で反応させますが、これ以上時間を長くしたとしても細胞にダメージはないでしょう。
細胞剥離溶液は細胞をリカバリーし再培養することが可能です。リカバリーされる遊走細胞の数が続く実験にとって重要である場合、どんなに活動的な細胞でも5%程度しか遊走されないことを念頭に置き、遊走アッセイには最大の細胞数を用いてください。
96ウェル ケモタキシスアッセイ
対象商品: CBA-104/CBA-105/CBA-106
CyQuantの検出限界は、500-1000細胞で、手作業でのカウントよりも感度がよくありません。高い検出レベルを得るために、CBL社の推奨は、最大の細胞数(500,000細胞/血清フリー培地)を播種することです。なぜなら、理想的な条件下で最も遊走する細胞をアッセイしてもたった5-10%の細胞しか遊走されないと予測されるからです。
細胞の最小数は、10,000(0.1x106 cells/ml)ですが、最適な細胞数はその細胞株がどの程度遊走するかにより変化します。CBL社の推奨は、最大の細胞数(500,000細胞/血清フリー培地)を播種することです。なぜなら、理想的な条件下で最も遊走する細胞をアッセイしても5-10%の細胞しか遊走されないと予測されるからです。
遊走が行われた後、遊走細胞はポリカーボネート製の膜の下に接着し、細胞剥離溶液中でインキュベーションした後、剥がされます。チャンバーの上部に残った非遊走細胞は分離の過程でメンブレンを通り抜けません。細胞をこすり落とすステップは96ウェルプレートのウェルが小さくインサートを拭き取ることが非常に困難であるため、96ウェル遊走アッセイには含まれません。
細胞剥離溶液は、酵素溶液ではなく細胞にとって有害ではありません。オプションで、細胞をリカバリーし、遊走ステップに続いて再度培養することが可能です。細胞剥離溶液は細胞株に依存し、一般的に10-20分以内で反応させますが、これ以上時間を長くしたとしても細胞にダメージはないでしょう。