商品詳細
- 「QuickTiter™ レンチウイルス定量キット 〜HIV p24〜」
- 「QuickTiter™ レンチウイルス定量キット 〜ウイルス結合 p24 ELISA 〜」
- 「QuickTiter™ レンチウイルス定量キット 〜ウイルスの核酸量を測定〜」
対象商品: VPK-108-H / VPK-107 / VPK-112
ウイルスタイターは2種類の方法で示されます。機能的な(感染)タイターは、トランスダクションユニット(TU/mL)で測定され、物理的なタイターは、ウイルス粒子が測定されたもの(VP/mL)です。物理的なタイターは、どの程度ウイルスが存在するかの測定でタンパク質(p24など)やウイルス核酸のレベルに基づき計算されます。機能的な力価はどれくらいのウイルスが細胞に感染するかを測定したもので、典型的に物理的タイターより 100-1000 倍低くなります。直接的ななタイターは MOI を計算するためのより正確な測定値となりますが、時間がかかり場合によっては適していないと考えられます。物理的なタイターは、大部分のレンチウイルス実験のために十分で、機能的なタイターは物理的なタイターから計算することができます。
セルバイオラボ社にはレンチウイルス定量のためのキットが3つあります。
- 従来の p24 ELISA キット(品番: VPK-108-H)は、レンチウイルスタイターを測定するのに最も一般的に公開された方法です。このキットは、ネイティブまたは精製済みリコンビナントウイルスのタイター決定に適しています。しかしながら、精製されていないウイルス上清の場合、過剰発現された p24 タンパク質のかなりの濃度は、ウイルス粒子に集められない存在である場合があります。これはレンチウイルスの過大評価を引き起こします。
- セルバイオラボ社のレンチウイルス結合 p24 ELISA キット(品番: VPK-107)は、ウイルスに結合した p24 のみを測定します。精製されていないリコンビナントレンチウイルスでは、正確なタイターの測定のために、フリーの p24 を除くことが重要です。このキットは二つの化学ポリマーを使用してウイルスとの複合体を形成しますが、フリーの p24 とは形成しません。ウイルス複合体は、ペレットとなり、溶解され、破壊され、放出された p24 を ELISA で検出します。
- もし物理的なタイターのクイックテストをご希望であれば、QuickTiter™ レンチウイルス迅速定量キット(品番: VPK-112)を選択することをお奨めします。このキットはウイルス核酸を測定し、他のウイルス測定キットに比べ感度は落ちますが、1時間でアッセイが完了する迅速なプロトコルです。このキットはウイルスを捕捉しプルダウンするビーズを含みます。捕捉と変性後、ウイルス核酸は、蛍光プレートリーダーを用いて定量されます。
もしご自身のレンチウイルスがGFPなどのレポーター遺伝子を含むのであれば、細胞へ感染させてタイターを測定することが可能です。セルバイオラボ社ではレンチウイルスが簡単に感染する 293 や 293T 細胞の使用をお奨めいたします。
典型的な上清中のレンチウイルスのタイターは 1×10^6 TU/mL です。下記にレンチウイルスのタイター改善のためのいくつかの提案を示します。
- トランスフェクション効率は少なくとも 80% はあるべきです。もし、効率がこれよりも低いのならばトランスフェクション条件を最適化する必要があります。
- レンチウイルスは LTR リピート配列を含んでおり、形質転換後リコンビネーションが起こり、プラスミドのサイズが減少する可能性があります。セルバイオラボ社ではリコンビネーションを最小限にするためにプラスミドの増幅に、Life Technologies 社の Stbl3 コンピテントセルの使用を推奨しております。もしこのコンピテントセルを利用できず、プラスミドを増幅する場合は、プラスミドが正しいサイズを維持しているかを制限酵素で切断して確認する必要があります。
- 健康で継代数の少ない 293T や 293LTV 細胞をトランスフェクションに使用してください。